2024年大相撲九州場所千秋楽

三賞は,殊勲賞は阿炎,敢闘賞は今日勝てばの条件で隆の勝,技能賞は若隆景。

 

武将山が押し勝って竜電を押し出し。

明生と朝紅龍が押し合いから頭四つ,明生が左を差そうと攻め込んだがやや無理があり,朝紅龍が左にかわしてはたき込み。

尊富士が当たり勝って中に入ってもろ差し,玉鷲が右からのおっつけで打開しようとしたが,尊富士が応じて体を開いて左からの肩透かし。決まり手は肩透かしが取られた。

獅司が押し込み,宝富士が左差しをねじ込むと獅司が応じて巻き替え,獅司がもろ差しとなって寄り切り。獅司が左を差されたが上手く巻き替えた。宝富士は左を差してからの動きが鈍かった。

一山本が当たり勝って押し込み,土俵際で突いて佐田の海を突き倒し。一山本勝ち越し。

高安と北勝富士が押し合いから頭四つ,高安が左上手を求めながら押すが威力を欠き,一応互いに右四つとなったがむしろ北勝富士が先に形を作って寄り,北勝富士の右からの突き落とし。高安は馬力が落ちている。

翠富士が押し合いからかいくぐって中に入ってもろ差し,阿武剋を寄り切り。

狼雅が左の張り差しから素早く右四つ,時疾風を寄り切り。狼雅が良い相撲を取った。

錦富士が諸手突きから突き放そうとしたが,遠藤が耐えて左四つ,遠藤の寄り切り。錦富士がユルフンで遠藤の上手がかなり伸びていたが,それでも遠藤は上手く寄った。

翔猿と湘南乃海が押し合い,湘南乃海が優勢だったが翔猿が逃げ回り,翔猿が蹴返しを打ったが湘南乃海倒れず,しかし湘南乃海の動きが止まってスタミナが切れ,翔猿の押し出し。

 

7-7対決。熱海富士と御嶽海が互いに右四つ,熱海富士が攻めて寄り切り。御嶽海負け越し。熱海富士勝ち越し。

阿炎が立ち遅れて豪ノ山が当たり勝ち,阿炎が引いて呼び込み,豪ノ山の押し出し。

宇良が低く押し込んだが低すぎ,千代翔馬が左を差してすぐに引き,千代翔馬の肩透かし。宇良にしては珍しい負け方。

若隆景が当たり勝って押し込んだが,隆の勝が左に回り込んではたき込み。隆の勝が敢闘賞受賞。

ふわっとした立ち合いだが立ち合い成立,平戸海がすぐに右四つ良い形をつくり,美ノ海を寄り切り。美ノ海は立ち合い不成立と勘違いしたか。

王鵬が当たり勝ってもろ差し,錦木が右からの小手投げで振りほどいて左四つ,王鵬が突き放して振りほどいて押し合いとなり,錦木が引いて呼び込み,王鵬の押し出し。

勝馬と正代が押し合い,欧勝馬が左からいなし,右からはおっつけて押し出し。

これより三役。若元春が当たってすぐに左にかわし,大栄翔を突き落とし。

押し合いから霧島が回り込んで左上手をとりかかったが,大の里が突き放してそのまま押し込み,大の里の押し出し。

大関相星決戦。豊昇龍が突いて攻めて右からの喉輪,琴櫻がこれに耐えると豊昇龍が右上手をとって強い上手投げ,しかし琴櫻がこれにも耐えると,豊昇龍が想定外だったか自らの体が崩れ,琴櫻が機敏に反応してはたき込み。

 

琴櫻は初優勝,単独での年間最多勝66勝も決めた。来場所は琴櫻・豊昇龍ともに綱取りになるか。

2024年大相撲九州場所十四日目

琴勝峰が左足の親指を負傷して休場。

 

金峰山が諸手突きで当たり勝ち,時疾風を押し出し。時疾風負け越し。時疾風は千秋楽で負けると十両に落ちるかもしれない。

北勝富士が当たり勝って一気の出足で押し込んだが,土俵際で朝紅龍が左にかわし,北勝富士も何とか止まって向き直り再び押し合い,今度は北勝富士が朝紅龍をはたき込み。

玉鷲が突き放して武将山が低く押し込み,武将山が押し勝って押し出し。

湘南乃海が先に攻めて押し込んだが,明生がこらえて湘南乃海が引いて呼び込み,明生が左を差して寄り切り。明生勝ち越し。

尊富士が当たり勝ち,一山本がすぐに引いてはたき込み,際どいところで尊富士の押し出し。物言いがつかなかったが,スロー映像で見ると同体取り直しが妥当と思われる。一山本7-7。

千代翔馬が右に変化して右上手,宝富士を右上手投げ。千代翔馬は10勝目,意外にも幕内で初めての二桁。

立ち合いすぐに互いに右四つ,翠富士が肩透かしで崩したが獅司がこらえて向き直り,押し合いから翠富士が獅司の左腕をたぐって右上手をとり,翠富士が右上手投げで崩そうとしたが,獅司が応じて左からのすくい投げで投げの打ち合い,獅司がリーチの差で投げ勝った。翠富士負け越し。

高安が当たり勝って先に左四つとなり攻め込んだが,阿武剋が懸命に耐えると高安が右上手投げにいき,阿武剋が身体を預けると高安の投げが呼び込む形になり,まわしが切れて阿武剋の押し出し。阿武剋が上手く取った。

狼雅が差し勝って右四つとなったが,錦富士が浅い左上手を取って良い形,錦富士が先に攻めて寄り切り。狼雅負け越し。

竜電一度つっかけ。二度目,竜電が押し合いから先に左四つ,遠藤を寄り切り。遠藤負け越し。

ふわっとした立ち合いで両者右四つ,錦木がすぐに引っ張り込みながら佐田の海を右下手投げ。

 

翔猿が立ち合いすぐに左上手をとって上手出し投げをうって御嶽海を崩し,翔猿の送り出し。翔猿勝ち越し。御嶽海7-7。

阿炎が諸手突きで当たり勝って一基の出足,熱海富士を押し出し。熱海富士7-7。

若隆景と宇良が激しい押し合い,互いに引いて呼び込む場面もあり,若隆景の押し出し。若隆景10勝目。

琴勝峰休場,王鵬の不戦勝。

ややふわっとした立ち合いで行司が一度止めた。二度目,平戸海が突き起こして攻めて中に入り,欧勝馬を突き出し。

豪ノ山が当たり勝ったが若元春が逆の四つながら左上手を取って組み止め,やや苦労したが右からおっつけて崩し,若元春が豪ノ山を寄り切り。

立ち合い直後に正代の足が流れて腰砕け。美ノ海の勝ちとなった。

大栄翔が当たり勝ち,隆の勝が押し返そうとしたところで大栄翔が左からの突き落とし。大栄翔勝ち越し。

大の里が当たり勝ったが琴櫻が左上手をとって受け止め,琴櫻が左上手投げで崩してそのまま投げきった。琴櫻はやはり受け止めるとしぶとい。

豊昇龍が右の張り差しから差し勝って深いもろ差し,霧島をつってつり出し。豊昇龍の完勝。霧島負け越し。

 

千秋楽は豊昇龍と琴櫻の相星決戦となった。

最多勝は現時点で琴櫻が確定,明日琴櫻が勝つか大の里が負ければ単独首位,琴櫻が負けて大の里が勝った時のみ65勝で同率1位となる。

2024年大相撲九州場所十三日目

獅司が押し込んで左差しをねじ込んだが,北の若がこれを極めながら逃げ回り,獅司が差し手にこだわって追いすがったが,北の若の右からの小手投げ。

武将山が押して攻めたが,佐田の海が武将山の右腕をたぐって崩して右四つ,佐田の海の寄り切り。

錦富士が低く攻め込むと明生が引いて呼び込み,錦富士がもろ差しとなって寄り切り。

玉鷲が当たり勝って朝紅龍を押し出し。朝紅龍負け越し。玉鷲勝ち越し。玉鷲は40歳以上での勝ち越しは史上4人目。

一山本が回転よく突いて攻めたが,時疾風が上手く引いて土俵際で右にかわして突き落とし。

高安が当たり勝ってもろ差しをねらったが,千代翔馬が大きく引いて高安の足が流れ,千代翔馬のはたき込み。

北勝富士が押し込んだが翠富士が下がりながら左からおっつけて左四つ,肩透かしで体を入れ替え,翠富士の寄り切り。翠富士の肩透かしが光った一番。北勝富士負け越し。

狼雅が当たり勝って左四つ,一度引いて左下手出し投げ,向き直ってもろ差し,竜電を寄り切り。

御嶽海が当たり勝ち,一気の出足で湘南乃海を押し出し。

遠藤が右に変わり気味に立って右差しをねらったが宝富士がついていって互いに左差し,遠藤が頭をつけて完全に組ませないようにしたためやや膠着,宝富士が左の腕を返して遠藤の上体を起こし,右からの突き落とし。宝富士勝ち越し。

阿炎が左に変化して,尊富士をはたき込み。尊富士の取り口は変化を食いやすいとは思っていた。

 

宇良が差し勝って左四つ,錦木が極めて粘ったが,宇良が右も差してもろ差し,差し手を深くして寄り切り。

若隆景が当たり勝って左四つ,右上手も良い位置を引いて阿武剋を寄り切り。若隆景の完勝。

平戸海と琴勝峰が押し合い,琴勝峰が押し勝ったが土俵際でやや不思議な足の流れ方をして,平戸海の引き落とし。限りなく琴勝峰の突き膝に近い。

熱海富士が当たり勝って左四つ,右からおっつけて絞り,王鵬を寄り切り。最後はまわしが切れて決まり手は押し出しとなった。

正代が左四つで翔猿を捕えて寄っていったが,翔猿が振りほどいて体を入れ替え,正代が翔猿の右腕を抱えてとったりにいったが投げきれず,正代が今度は左からの突き落としにいったが呼び込み,翔猿の押し出し。

若元春が当たり勝って一気の出足,左差しをうかがいながら押して美ノ海を押し出し。若元春勝ち越し。

大栄翔が当たり勝って一気の出足,欧勝馬が回り込んだが逃げ切れず,大栄翔の押し出し。

霧島が中途半端な左への変化,豪ノ山がついていって押し出し。豪ノ山10勝目。

互いに強く当たって激しい押し合い,大の里が押し勝って攻め込むと,豊昇龍が土俵際で左にかわしてとったり。豊昇龍が反応の速さで勝った。

隆の勝が当たり勝って左四つ,琴櫻が下がりながら巻き替えて右四つ,こうなると琴櫻の柔らかさが出て受け止め,琴櫻が回り込んで土俵中央に戻し,隆の勝がなおも寄って攻めたが,琴櫻が左上手投げ。

 

豊昇龍と琴櫻の二人が良さを見せて1敗を維持。優勝争いはこの二人に完全に絞られた。

2024年大相撲九州場所十二日目

今朝方,北の富士勝昭氏が亡くなったという報道があった。御冥福をお祈りします。

武将山が今日から復帰。

 

朝紅龍が左に変化したが志摩ノ海がついていき,押し合いから志摩ノ海が朝紅龍をはたき込み。

竜電が右からいなして崩し,錦富士を送り出し。錦富士負け越し。

北勝富士が押し合いを制して武将山を押し倒し。武将山は1-7-4。

時疾風が当たってすぐに佐田の海を右からの小手投げ。

玉鷲が当たり勝って一方的に押し,獅司を押し出し。

千代翔馬が当たってすぐに左からいなして崩し,翠富士を押し出し。千代翔馬勝ち越し。

押し合いから狼雅が先にまわしをとって左差し,阿武剋が応じて組んで巻き替えて右四つ,がっぷりになりかけたが阿武剋が狼雅の左上手を切って自らも差し手を離し,狼雅が右下手・阿武剋が左上手で攻防,阿武剋が身を低くして頭をつけ,阿武剋の右差しを狼雅が手首をつかんで防ぐ。阿武剋がやっとのことで右の差し手をねじこんだが,上体を起こした際に上手が切れて攻め込めず,今度は狼雅が右四つの良い形,ここで阿武剋のスタミナが切れて狼雅の寄り切り。熱戦。

豪ノ山が当たり勝って押し続け,宝富士が逃げ回ったが追いつかれ,豪ノ山の押し倒し。

遠藤が低く押し込んだが湘南乃海がはたきながら逃げ回り,遠藤の体が崩れたところで湘南乃海が押し返して突き出し。湘南乃海勝ち越し。

明生が立ち合いで両前まわし良い位置を引き,御嶽海を寄り切り。

一山本が一度つっかけ。二度目,錦木が当たり勝って左四つで組み止め,一山本が思い切って引いたが錦木がついていって寄り切り。

 

高安と琴勝峰が押し合い,高安が優位に進めていたが琴勝峰がかいくぐって左上手を取り,高安が応じて左上手をとって強烈に引き付け,琴勝峰の右下手が切れて高安の寄り切り。琴勝峰が鼻血を出血。高安勝ち越し。

阿炎が諸手突きから猛烈に突いて若隆景を押し出し。阿炎の完勝。

宇良が低く構えて欧勝馬が上から押さえつけていたが,宇良がさっと引いて引き落とし。

王鵬が当たり勝って左四つで寄り,美ノ海が粘ると,王鵬が巻き替えてもろ差しになろうとし,美ノ海が応じて両者右四つ,美ノ海が右下手投げにいったがこれで呼び込み,王鵬の寄り倒し。

両者が低い姿勢で押し合い,平戸海が右四つとなると熱海富士が平戸海の右をたぐりながらくるくると体を入れ替え,めまぐるしく攻防が入れ替わる中で平戸海が思い切って攻め込んだがところ,熱海富士が上手く左にかわして突き落とし。

若元春が当たり勝って左四つで翔猿を捕え,翔猿が右から首を巻いて首投げにいったがすっぽ抜け,若元春の押し出し。

霧島が張り差しから張って攻め,隆の勝が応じて激しい突き合い,隆の勝がやや崩れたところで霧島が左上手を取り,隆の勝が思わず引いて霧島の押し出し。隆の勝が2敗に後退。

豊昇龍が当たり勝って押し合いから右四つ,正代を寄り切り。正代負け越し。

琴櫻と大栄翔が押し合い,琴櫻が慎重に構えると大栄翔が押しきれず,琴櫻が右からいなして押し返し,琴櫻の押し出し。

大の里が当たり勝ち,尊富士を押し出し。大の里勝ち越し。

 

優勝争いは1敗に豊昇龍と琴桜,2敗に隆の勝と変わった。

年間最多勝は大の里が64,琴櫻が63でこちらも激しい争い。

2024年大相撲九州場所十一日目

獅司と錦富士が押し合い,獅司が押し勝って左四つとなったが,錦富士がさっと体を開いて右上手投げ。獅司負け越し。

時疾風が一度つっかけ。二度目,千代翔馬が右に変化して右上手,そのまま時疾風を寄り倒し。

朝紅龍が押し合いからいなして潜って左を深く差して中に入り,竜電を左下手投げ。

一山本が一方的に突いて湘南乃海を押し倒し。

佐田の海と高安が巻き替え合い,佐田の海左四つながら先に良い形を作って攻めていたが高安の腰が重く攻めきれず,高安が左の腕を返して佐田の海の上手を切り,そのまま高安が寄り切った。高安お見事,まわしをよく切った。佐田の海負け越し。

豪ノ山が当たり勝ち,豪ノ山が一度引いたが尊富士が押しきれず,豪ノ山が押し返すと今度は尊富士が引いて呼び込み,豪ノ山の押し出し。豪ノ山勝ち越し。

北勝富士が左四つとなり,右から強烈におっつけて狼雅を押し出し。

玉鷲が当たり勝って右の喉輪で攻め込み,御嶽海を押し出し。玉鷲は通算出場が1654回で歴代7位に。

遠藤が一度つっかけ。二度目,遠藤が張り差しから左四つ,明生を引かせて寄り切り。

琴勝峰が諸手突きから挟み付ける形で押し,翠富士を中に入らせず,琴勝峰の押し出し。

 

錦木が猛烈に押して攻めたが美ノ海が逃げ回り,美ノ海が一回転した後に向き直って左上手をとると,錦木がすかさず右下手投げをうってまわしを切って再び押し,美ノ海が懸命に左上手をつかんでこれを話さず,錦木がかまわず押そうとしたところで美ノ海の上手が邪魔になって,錦木が勇み足気味に土俵を割った。決まり手は美ノ海の左上手投げが取られてもよかったが,やはりそのまま錦木の勇み足が取られた。錦木負け越し。

阿武剋が低い立ち合いで当たり勝ち,阿炎が引いて呼び込み,阿武剋の押し出し。阿武剋勝ち越し。阿炎は取組後に立ち遅れたと言っていた。

両者左差し,若隆景が右から強烈におっつけてもろ差しとなり,宝富士を寄り切り。若隆景のおっつけがやはり強烈。若隆景勝ち越し。

平戸海と宇良が激しい押し合い,平戸海が押し勝ったが宇良が土俵際で平戸海の左腕をたぐって崩し,両者ほぼ同時に土俵を割った。軍配は平戸海で物言いがつき,協議の結果同体取り直し。二度目,今度は宇良が当たり勝ったが,平戸海が大きく引いてはたき込み,またしても両者ほぼ同時に土俵を割って,宇良が先に接地したが平戸海も大きく飛んでいた。軍配は平戸海で再び物言い,これは平戸海の勝ちでもいいと思えたが,協議の結果は同体取り直し。まさかの三度目,両者立ち合いから激しい押し合い,宇良が押し込まれたが平戸海の左をたぐって崩し,平戸海がはたいたが呼び込み,宇良の押し出し。三番合わせて大熱戦,会場も二度の取り直しで最高潮の盛り上がり。宇良が優勝したかのような歓声だった。

押し合いから欧勝馬が王鵬を引き落とし。王鵬負け越し。

熱海富士が当たり勝って右四つ,正代を寄り切り。

立ち合い一度合わず。二度目,霧島が当たってすぐに翔猿の右腕をたぐって崩し,霧島の押し出し。

若元春が左からおっつけて先に攻めたが,琴櫻が構わず押し返して押し出し。琴櫻はあの状況をよく押し返した。やはり馬力がある。

隆の勝が当たってすぐに左にずれ,大の里が追いすがると隆の勝が右の喉輪で崩してから先に右四つ,隆の勝の寄り切り。大の里がいいように取られて4敗目。

立ち合い一度合わず。二度目,激しい押し合いから豊昇龍がかいくぐって左差し,大栄翔がなおも右からの強烈な小手投げでまわしを切ろうとしたが豊昇龍が懸命に耐え,豊昇龍が右上手もうかがうと大栄翔が引き,豊昇龍の押し出し。

 

隆の勝・豊昇龍・琴櫻が1敗で並び,2敗が消滅した。

2024年大相撲九州場所十日目

獅司が一度つっかけ。二度目,獅司が低く押してから差そうとしたが湘南乃海がかわしてはたき,最後は湘南乃海が右上手投げ。

千代翔馬が当たって左差し,すぐに肩透かしで引いて崩し,北勝富士を送り出し。決まり手は肩透かしが取られた。

立ち合いが成立しているようにしか見えなかったが不成立と見なされて行司が止めた。朝紅龍は当たってすぐに左に動いていたが,この作戦がばれたのは手痛い。二度目も同様に行司が止めた。ここでも朝紅龍が当たってから左に動いた。三度目は佐田の海の手つき不十分で行司が止めた。四度目,やっと成立し,やはり朝紅龍が当たってすぐに左に動いて佐田の海を左からの小手投げ。

尊富士が当たり勝って押し合い,明生も押し返そうとして粘ったが,尊富士の押し出し。尊富士勝ち越し。尊富士は六日目から調子が良い。

翠富士が張り差しから右四つ,時疾風もまわしをとってがっぷり四つ,引き付け合いから翠富士が攻めて寄り切り。

高安が差し勝って左四つ,錦富士を寄り切り。最後はまわしが切れていて,決まり手は押し出しが取られた。伊勢ケ浜部屋三連勝はならず。

一山本が強く当たってすぐに引き,狼雅を引き落とし。

両者頭で当たって豪ノ山がはたいて崩し,竜電を突き出し。

立ち合い一度合わず。二度目,遠藤が張り差し,玉鷲が突き放そうとし,遠藤がかいくぐって右前まわしをつかんだが,玉鷲が強烈な左からの突き落とし。

両者差し手をうかがいながらの押し合い,御嶽海の右からのおっつけがよく効き,宝富士が先に引いて御嶽海の押し出し。御嶽海のケガは左肩と腰であるが,肩はかなり治っていそう。腰はまだダメそうだが,引かなければ何とかなるか。

 

阿武剋が左の前まわしに手をかけたがやや無理があり,そこですぐに隆の勝がはたき込み。

当たって両者右四つ,熱海富士の方が分がいいかと思われたが,錦木が先に左上手をとると熱海富士に上手をとらせないうちに錦木が寄り切った。

押し合いから王鵬がはたき,そこで若隆景が攻め込んで左四つとなったが,王鵬が組まれると同時に体を入れ替えてむしろ若隆景が劣勢,王鵬が寄りたてると若隆景が土俵際で苦し紛れの右からの突き落とし,両者ほぼ同時に倒れて軍配王鵬。物言いがつき,長い協議となって同体取り直し。これは同体取り直し以外無いだろう。二度目,若隆景が左前まわしをねらうが王鵬が突き放して押し込み,若隆景が土俵際で左にかわして送り出し。

平戸海が当たり勝って右四つとなったが差し手が浅く,阿炎が思い切って引いて回り込み,阿炎の右からの肩透かし。阿炎は珍しい引き技を見せた。阿炎勝ち越し。

押し合いから欧勝馬が引いて呼び込み,若元春の押し出し。欧勝馬負け越し。

正代と宇良が激しい押し合い,正代の押し倒し。宇良負け越し。上位陣が宇良の低さに慣れつつある。

霧島が左に変化気味に立ち,美ノ海を左上手投げ。美ノ海負け越し。

大の里が当たり勝って押し込んだが押しきれず,大栄翔が下がりながら中に入ってもろ差し,大栄翔が逆襲して寄り切り。

押し合いから互いに右四つ,豊昇龍が左から強烈におっつけて崩し,琴勝峰を寄り切り。琴勝峰負け越し。

ややふわっとした立ち合いから両者右四つ,琴櫻が翔猿を左から突き落とし。決まり手は引き落としが取られた。

2024年大相撲九州場所九日目

千代翔馬が張り差しからもろ差し,朝紅龍を寄り切り。

竜電が左差しで時疾風が右上手,時疾風が先に攻めて振り回し,思い切った右上手投げで投げきった。今場所の竜電が軽い。

尊富士が先に攻め込んだが佐田の海が下がりながらもろ差し,佐田の海が逆襲しようとしたが足が流れ,尊富士のはたき込み。尊富士が重かったというよりも佐田の海が攻め急いだような形。

湘南乃海と北勝富士が押し合い,湘南乃海がタイミングよく引いてはたき込み。

明生が押し合いで左からいなして崩し,獅司を押し出し。

錦富士が中に入ってもろ差し,玉鷲が左右からの小手投げで振ったが錦富士が耐え,錦富士の寄り切り。

阿武剋が当たり勝ったが,宝富士がすぐに左にかわして突き落とし気味のはたき込み。

御嶽海が当たり勝ったが押しきれず,引いて呼び込んで一山本が押し返し,一山本が右四つとなると御嶽海は昨日・一昨日同様に踏ん張れず,一山本の寄り切り。

遠藤が左下手で高安が右上手,高安が上手投げで振り回し,遠藤が追いすがってくるくると三回転ほどしたところで遠藤の足が追いつかなくなり,高安の上手投げ。

翠富士が差し勝って先に左四つ,錦木は左を差せず巻き替えもできずで苦しい状況,翠富士が左上手出し投げで崩そうとしたが錦木の腰が重く,右下手に変わって頭をつけた。すると今度は翠富士がもろ差しとなると,切れ味鋭い右下手出し投げを放ち,あわせて左からは下手捻り,合わせ技で錦木を転がした。決まり手は出し投げの方が取られた。翠富士お見事。

 

狼雅が押し合いから左上手をとったが,隆の勝がこれを切りながら上手く左から突き落とし。隆の勝勝ち越し。

豪ノ山が押し込んで攻めたが琴勝峰が右四つで組み止め,琴勝峰有利かと思われたが琴勝峰が左上手出し投げで呼び込み,豪ノ山が身体を預けて押し倒し。

互いに右を差そうとして相手を防がれて組めず,次第に翔猿が右をねじ込んでいくと宇良が思い切って引いて離れ頭四つ,翔猿が圧力をかけながら左からいなすと宇良が裏を向き,翔猿の送り出し。

立ち合い一度合わず。二度目,王鵬と平戸海が激しい押し合い,王鵬が制して押し出し。平戸海負け越し。

正代の手つき不十分で審判長が二度止めた。三度目,若隆景が差し勝ってもろ差し,正代が左からの小手投げで崩そうとしたが崩せず,若隆景の攻めが素早く寄り切り。

大栄翔と阿炎の突き合い,阿炎が長いリーチを活かして寄せ付けず,阿炎の押し出し。

熱海富士が一度つっかけ。二度目,当たってすぐに両者右四つ,熱海富士が左上手を強く引いて寄っていったが,霧島が回り込みながらの右下手投げ,土俵際で際どく体を入れ替え,熱海富士を押し出し。

豊昇龍が諸手突きから素早く右上手をとり,美ノ海を右上手投げ。豊昇龍勝ち越し。

琴櫻が当たり勝ち,そのまま欧勝馬を押し倒し。琴櫻勝ち越し。

大の里が諸手突きから差し勝って右四つ,若元春を寄り切り。

 

大関は引き続き好調で計23-4。

2024年大相撲九州場所中日

阿武剋が二度つっかけ。三度目,押し合いから阿武剋が体勢低く構えて中に入り,朝紅龍を寄り切り。阿武剋が二度つっかけたが,立ち合い成立後は上手く取った。

竜電が左に少し変化したが尊富士がついていき,尊富士が先に左四つとなって竜電を寄り切り。

北勝富士と錦富士が押し合い,北勝富士が先に引いて呼び込んだが錦富士が押しきれず,北勝富士が右からの強烈なおっつけで崩し,北勝富士の押し出し。

獅司が当たり勝って右四つ,すぐに佐田の海を寄り切り。

時疾風が中に入ってもろ差し,玉鷲を寄り切り。

千代翔馬が突いてはたいて崩そうとしたが右の突きが大ぶりで,明生が左を差すと千代翔馬が引いて呼び込み,明生の押し倒し。

宝富士が当たってすぐに左からいなすと湘南乃海が脆く,宝富士の突き落とし。

一山本が当たり勝って先に攻めたが引いて呼び込み,遠藤が押し返して遠藤の押し出し。

高安が諸手突きから左四つとなり,御嶽海を寄り切り。御嶽海は今日も力無く負けてしまった。

隆の勝が一気の出足,翠富士を押し出し。

 

豪ノ山が先に攻めて押し込んだが,錦木が右四つで組み止めて逆襲,土俵際でまわしが切れたが錦木の押し出し。

狼雅が右差しをうかがいながら攻め込み,琴勝峰が回り込んで引いたが逃げ切れず,狼雅の押し倒し。

阿炎と宇良が押し合い,阿炎が低く構えて冷静に押し,阿炎の押し倒し。

平戸海が一度つっかけ。二度目,両者立ち合いすぐに右四つ,若隆景がさっと引いて平戸海を肩透かし。

熱海富士が当たり勝って左四つを作りながら攻め込んだが,若元春が土俵際で耐えて左からおっつけ,若元春も左を差すと逆転,今度は若元春が攻めて寄り切り。

正代が当たり勝って左四つ,王鵬が巻き替えて互いに右四つとなったが,そこで正代が左上手出し投げで崩し,正代の送り出し。

大栄翔が一度つっかけ。二度目,大栄翔が当たり勝ってそのまま押し,霧島を押し出し。

琴櫻が肩越しの深い右上手,美ノ海が低い姿勢で左下手を取り,琴櫻が上手投げで打開を図ったが美ノ海がこらえ,琴櫻が今度は左を差そうとするが美ノ海が必死に防ぎ,琴櫻がやや攻めあぐねたかに見えたが,琴櫻が意表を突く右上手捻り。琴櫻お見事。

大の里が当たり勝ち,翔猿を押し出し。

立ち合いすぐに両者左四つ,豊昇龍が大きく回り込みながら遠心力を使って欧勝馬を右上手投げ。

 

大関陣は3人計で20-4。引き続き全員好調。

2024年大相撲九州場所七日目

武将山が左膝のケガで休場。御嶽海は強行出場。今日のNHKの解説は元貴景勝湊川親方。

 

武将山休場,玉正鳳の不戦勝。

尊富士が当たり勝って左四つ,阿武剋を寄り切り。

離れて取る展開,千代翔馬が獅司を突き落とし。

朝紅龍が当たり勝ったが湘南乃海が回り込んで逃げ,朝紅龍が足を止めて両者正対,朝紅龍が湘南乃海の右腕をたぐってから左を差して中に入りかかったが,湘南乃海がさっと引いて右上手捻り。

錦富士が頭から当たって当たり勝ち,佐田の海を突き出し。

時疾風一度つっかけ。二度目,激しい押し合いとなり時疾風が中に入ろうとしたが,北勝富士が右からのおっつけで崩し,北勝富士の押し出し。

立ち合いすぐに両者左四つ,宝富士が先に右上手をとって形をつくり,竜電を寄り切り。

一山本が当たり勝ったが明生が左から二度たぐって崩し,さらに右にかわして引き落とし。

翠富士が左に変化したが玉鷲ついていき,玉鷲が右からの喉輪で崩して押し倒し。玉鷲は40歳の誕生日だった。

高安が当たり勝って押し込んだが,狼雅がすぐに左にかわしてはたき込み。

豪ノ山が一度つっかけ。二度目,遠藤が左に変化して上手をとり,豪ノ山を寄り切り。

 

御嶽海立ち合いは良かったが,隆の勝が組み止めて右四つとなると脆く,隆の勝の寄り切り。御嶽海はやはり相撲が取れる状態ではないのではないか。

錦木と翔猿が激しい押し合い,錦木が攻めている場面もあったが,翔猿が不思議と間合いを詰めて押し出し。

美ノ海と琴勝峰が激しい押し合い,互いに押して回り込んでを繰り返し,そのうち美ノ海のスタミナが切れて琴勝峰の押し出し。熱戦。

当たってすぐに欧勝馬が右から強烈にいなし,若隆景が崩れて欧勝馬の押し出し。

王鵬が当たり勝ったが若元春が下がりながら左四つで組み止め,こうなると若元春が有利で右からおっつけて崩し,王鵬を押し出し。

大栄翔が猛烈に突いて攻めると平戸海がいなして押し返し,激しい押し合いとなったが,大栄翔が次第に形をつくってはたき込み。

霧島が突き起こしてから左四つ,右上手は浅く良い位置を引き,正代を寄り切り。

大の里が低く構えて押し込み,宇良を押し出し。

豊昇龍がやや立ち遅れ,阿炎が諸手突きからすぐに引き,豊昇龍を引き落とし。

当たってすぐに両者右四つ,琴櫻が熱海富士を切れ味鋭い左上手投げ。熱海富士もこの上手投げは読んでいなかっただろう。

 

全勝が消滅。

2024年大相撲九州場所六日目

新入幕対決。獅司ががばっと右上手を取りに行ったが,かえって朝紅龍が左下手を深く取り,朝紅龍がすぐに左下手投げで崩し,獅司が一度は耐えたが,朝紅龍が二度目の左下手投げで投げきった。

阿武剋が低く当たって当たり勝ち,すぐに右四つとなって嘉陽を寄り切り。

尊富士が一気の出足で押し込み,千代翔馬を押し出し。

武将山が押し合いを制して錦富士を押し出し。

時疾風が早く立ち,湘南乃海が受け止めたが,つっかかったと見なされて行司が止めた。二度目,時疾風が低く攻め込んだが湘南乃海が上手く回り込み,時疾風が左前まわしをつかみかかったところで湘南乃海も右上手をとってすぐに上手投げ。

玉鷲が突き起こして押し込み,竜電を押し出し。竜電が取組後ややふらふらしながら下がっていった。どこか痛めたか。

北勝富士が押し勝って攻め込んだが,一山本が上手く左に回り込んではたき込み。北勝富士は土俵を割ると客席の方まで飛んでいった。

宝富士が当たって挟み込みながら攻め,左からいなして崩し,佐田の海が向き直ったところで左四つ,宝富士が寄っていったが佐田の海が土俵際で残し,まわしが切れて宝富士が押し込み,佐田の海がこれも残すと,宝富士が最後は珍しくも右四つになって寄り切った。熱戦。

立ち合いすぐに両者左四つ,明生が先に攻め込んだが高安が右にかわしながら突き落とすと,両者もつれて土俵を割った。軍配高安で物言い,スロー映像で見ても相当際どいが,協議の結果は軍配通りとなった。同体取り直しでも良かったように思うが,不満のある結果ではない。

立ち合いすぐに翠富士が右下手で遠藤が左上手でやや膠着,翠富士が右下手投げで振り回してから巻き替えてもろ差し,遠藤が巻き替え直そうとしたが,そこで翠富士が寄って寄り切った。翠富士が上手く取った。

豪ノ山が当たり勝って攻め込み,隆の勝が下がりながら右下手をうかがうと豪ノ山が思い切って引き,豪ノ山の引き落とし。

 

翔猿が右に変化し,狼雅ついていったが翔猿が左からいなして崩し,翔猿の押し倒し。翔猿がいいように取った。

琴勝峰が当たり勝って押し込んだが,御嶽海が下がりながら右からの突き落とし。しかし,勝った御嶽海が左肩と腰を強打し倒れ込んだまま起き上がれず,救急救命士の診断の後,ストレッチャーで運ばれていった。無人の勝ち名乗りになってしまった。その後,一応は起き上がって自分から救急車に乗り込んだとのこと。

勝馬が一度つっかけ。二度目,錦木が当たり勝って左四つで寄り,欧勝馬が粘って巻き替え,互いに右四つとなったがかえって錦木の体勢が良くなり,錦木が右四つで寄り切り。

王鵬と宇良が押し合い,王鵬が押し込んだが宇良が足取りにいくと王鵬が崩れて逆転,宇良の押し出し。これは宇良を褒めるしかない。会場大盛り上がり。

正代が当たり勝って浅いもろ差し,すぐに引いて若元春を引き落とし。

立ち合い平戸海が左にずれてすぐに両者右四つ,平戸海が先に攻めると霧島が回り込んで粘るが,いかにもどこかをかばっているような動きで不自然,それでも霧島が土俵際で粘って右からの下手出し投げ。霧島が左足首を負傷。元から痛めている箇所はここだったのかは不明。

大栄翔が当たり勝って押し込んだが美ノ海が押し返して激しい押し合い,大栄翔の突きが外れて体が崩れ,美ノ海のはたき込み。

豊昇龍が当たり勝って右差し,しかし熱海富士がこれを左から抱えて攻勢,豊昇龍が土俵際で必死に粘って左にかわすと,豊昇龍の右足が土俵を割ると同時に熱海富士の左足が土俵を割って蛇の目の砂を払った。軍配豊昇龍で物言い,かなり長い協議となり,実際にスロー映像で見てもほぼ同時に見えた。協議の結果,熱海富士の勇み足がとられて豊昇龍の勝ちとなった。これも同体取り直しが妥当だったと思われる。

阿炎が諸手突き,かまわず琴櫻が当たって当たり勝ち,そのまま冷静に押して押し出し。

若隆景が低い立ち合い,大の里が引いて呼び込み,若隆景の押し出し。今日は大の里らしからぬ脆い相撲だった。

 

今日も面白い相撲が多かったが,けが人が多発している。

2024年大相撲九州場所五日目

白熊が左を指してすくい投げで崩し,時疾風を寄り切り。時疾風は右上手をとっていたがまわしが切れてしまった。

阿武剋が左四つで捕え,武将山を寄り切り。阿武剋が5連勝。

錦富士が調子よく突いて朝紅龍を突き出し。

尊富士が低い立ち合いだがあまり威力がなく,湘南乃海がすぐに引いてはたき込み。

獅司が右四つから巻き替えて深いもろ差し,竜電は外四つながら浅い良い位置を引いてがっぷり四つ,強い引き付け合いで竜電が力を発揮するが,獅司のもろ差しが深く挟み付けきれない。見ている方が消耗するような引き付け合いが続いたが,ついに獅司が折れて下がり,獅司がなおも土俵際でつま先立ちになって耐えたが,竜電も休まず攻め続けて寄り切った。熱戦。

千代翔馬が張り差しから左四つとなって寄っていったが攻め急ぎすぎて体勢不十分,土俵際で佐田の海が左からのすくい投げを打って逆転。

明生が押し合いから突き起こして左四つで玉鷲を捕え,明生の寄り切り。

宝富士が左をねじこもうとし,北勝富士がこれをおっつけながらの押し合い,宝富士が上手く右にかわして引き落とし。宝富士の左差しを気にしすぎるとこうなる。

翠富士が立ち合い差し勝って右四つ,翠富士が思い切って引いて高安を見事な肩透かし。

両者頭で当たって押し合い,豪ノ山が先に引いたが一山本突ききれず,今度は一山本が引くと豪ノ山が攻め込んで押し出し。

遠藤が張り差しから左四つになったが,御嶽海が構わず前に出て押し出し。

 

狼雅が一度つっかけ。二度目,狼雅が当たり勝って左前まわし,そのまま左上手投げで振り回して崩し,錦木を寄り切り。

翔猿と琴勝峰が激しい押し合い,琴勝峰が少し引いたところで翔猿が中に入って深いもろ差し,琴勝峰が右から小手投げにいったが,翔猿があわせて左下手投げ,翔猿が投げ勝った。

隆の勝と欧勝馬が押し合い,欧勝馬の左上手がかかりそうになったが,隆の勝が引いて切ると欧勝馬が倒れ込み,そのまま隆の勝のはたき込み。

美ノ海が一度つっかけ。二度目,阿炎がかち上げから右の喉輪で押し込み,美ノ海を突き出し。阿炎のかち上げは珍しい。

平戸海が強く当たって一気の出足,若元春を押し出し。平戸海が会心の相撲。

大栄翔が強く当たって一気の出足,正代を押し出し。

霧島と王鵬が激しい押し合い,王鵬がいなして引き落とし。霧島は気合は入っているが,要所でこわごわと取っていて,それを対戦相手に見抜かれている感じがする。

琴櫻が低く構えて一方的に押し,宇良を押し出し。

両者強く当たって大の里が右差し左おっつけ,熱海富士も左上手をとっていたが大の里が肘を張って切り,大の里が寄っていってまわしが切れて押し出し。

若隆景が当たり勝って低く左差しで入りかかったが,豊昇龍が思い切って引きながら右からの豪快な小手投げ。若隆景はもろ差しになっていれば投げられなかったが右足を送れず,逆に豊昇龍が一見して危なかったが身体を捻ってすぐに小手投げの動きに入った。抜群の反応である。

 

今日も面白い相撲が多かった。ここまで大関3人は合計13-2。極めて安定している。

 

 

2024年大相撲九州場所四日目

押し合いから伯桜鵬が右上手をとり,獅司も左下手をとったが随分と窮屈な形,伯桜鵬が形をつくって寄り,伯桜鵬の右上手投げ。

尊富士が当たり勝ち,一方的に押して武将山を押し出し。

朝紅龍が一度つっかけ。二度目,朝紅龍が当たり勝ち,押してからすぐに引いて時疾風をはたき込み。朝紅龍は緊張がほぐれてきたか。

千代翔馬が押し合いから右上手をとり,錦富士を寄り倒し。

阿武剋が構わず当たり勝って素早く右四つ,湘南乃海を寄り切り。

当たりは互角だったが佐田の海が右差しをうかがうと北勝富士が引いてしまい,佐田の海の寄り切り。

押し合いから明生が中に入って左差し,竜電が引いて明生の寄り切り。

一山本が右からおっつけて攻め込んだが宝富士が重く,宝富士が土俵際でかわして突き落とし。

高安が左四つで組もうとして玉鷲が押し返し,押し合いになりそうなところで高安が左にかわし,玉鷲をはたき込み。

豪ノ山が当たり勝ち,回転よく突いて狼雅を突き出し。豪ノ山が良い相撲を取った。

翠富士が右差し左前まわし,御嶽海が左から抱えて右は差そうとしたが窮屈で,自分から巻き替えて外四つになると,翠富士が右下手投げで振り回して崩そうとしたがまわしが切れ,続けざまに右すくい投げをうつも威力が足りず,御嶽海が投げをこらえて翠富士の右を極め,御嶽海の極め出し。細かく攻防があった。

 

隆の勝が突き起こして中に入り,錦木を寄り切り。

押し合いから琴勝峰の左膝が入り,遠藤の押し倒し。

美ノ海が差し勝って左四つ,欧勝馬を左からのすくい投げ。

熱海富士が右差しをうかがいながら体勢を低くし,翔猿が押そうとする体勢,熱海富士が思い切って引くとやや呼び込んだが,翔猿も押しきれず熱海富士が右を差して耐え,熱海富士がじりじりと土俵中央に戻しながら左を抱え,こうなると熱海富士が有利,攻めきって寄り切った。

立ち合いで平戸海が中に入りかけたが,正代が当たり勝ってそのまま押し,正代の押し出し。

両者頭で当たって押し合いから若元春が先に左四つ,最後はまわしが切れて霧島を押し出し。

大栄翔が一方的に突いて王鵬を押し出し。

阿炎が諸手突き,大の里が押し返すとやや慌ててしまい,阿炎がさっと引いて右からのすくい投げ。阿炎が上手く取った。

宇良が低い立ち合いで押し込もうとしたが低すぎ,豊昇龍が右上手をとって上手投げ。

琴櫻が先に右四つの形をつくり,若隆景を寄り切り。

2024年大相撲九州場所三日目

朝紅龍と武将山が押し合い,武将山が優位に進めていたが引いて呼び込み,朝紅龍の押し出し。朝紅龍は新入幕で初白星。

尊富士が当たり勝って一方的に押し,輝を寄り切り。

右四つがっぷりとなって引き付け合い,阿武剋が先に攻めて獅司を土俵際まで追い込んだが,獅司が驚異的な粘りを見せてやや戻し,ここで獅司のまわしが乱れてまわし待った。行司が直して再開,今度は獅司が攻め込んだが阿武剋が下がりながら巻き替えてもろ差し,獅司が外四つでは寄りきれず,獅司が左上手投げで崩しにかかったが阿武剋がこらえ,獅司が投げきれずに自らの体が崩れると,やっと阿武剋が左上手投げ。大熱戦。

時疾風が押し合いから錦富士を左からの突き落とし。

千代翔馬が張り差しから先に左四つ,右上手投げで崩して竜電を寄り切り。

佐田の海がもろ差しで中に入りかけたが,湘南乃海が回り込みながら右からの小手投げ。

玉鷲北勝富士が激しい押し合い,互いに喉輪も交えて攻防があり,玉鷲の押し倒し。

宝富士と明生が押し合い,宝富士が左をねじこむ素振りを見せ,すぐに引いてはたき込み。

翠富士が左に変化したが一山本がついていき,一山本が突いて崩して引き落とし。

豪ノ山が当たり勝ち,高安の諸手突きが外れて豪ノ山の押し出し。

遠藤が張り差しから左は差せなかったがすぐに右四つ,狼雅が思い切って左小手投げで引っ張り込んだが呼び込み,遠藤の寄り倒し。

 

御嶽海が当たってすぐに左に動き,錦木が向き直ったところで御嶽海がもろ差し,錦木を寄り切り。

隆の勝が当たり勝ち,右喉輪で崩して翔猿を一方的に押して押し出し。

両者頭で当たって琴勝峰が攻め込んだが足が流れ,琴勝峰のはたき込み。琴勝峰は当たりが活かされなかった。

若隆景が低い立ち合いで当たり勝ち,低すぎたがなんとか残しながら押し,美ノ海を押し出し。

宇良が深い左下手をとって頭をつけたが,若元春も左をのぞかせて崩れない。宇良が打開を図って伝え反りにいったが,若元春が上から押しつぶして押し倒し。

大栄翔が突き放したが,熱海富士が押し返して間合いをつぶし,熱海富士の押し出し。熱海富士が押し勝った。

霧島が一度待った。二度目は阿炎がつっかけ。三度目,阿炎が諸手突きから猛烈に突き,左からいなして崩し,霧島を押し出し。霧島は初日の相撲で右手首を痛めていたとのことで三連敗。

豊昇龍が当たり勝ち,冷静に攻めて平戸海を押し出し。

琴櫻が当たり勝ってまわしを求めたが,王鵬がすぐに引いて左に回り込み,琴櫻がはたかれながら向き直ってもろ差し,しかし王鵬がすぐに強烈に極めて極め出しの体勢になると琴櫻がたまらず両腕を引き抜く。琴櫻が左からいなして窮地を脱したが,王鵬がついていって琴櫻の右腕をたぐって正対させ,さらに右喉輪で押し込むと,腰が重い琴櫻もとうとう力尽き,琴櫻が左からの小手投げで呼び込み,王鵬の押し出し。両者力を出し切った熱戦。

大の里が諸手突きで当たり勝ち,左からのおっつけで崩して正代を押し出し。大の里の完勝。

 

今日も面白い相撲が多かった。

2024年大相撲九州場所二日目

金峰山が激しく突いて攻め,朝紅龍に裏を向かせて送り出し。

武将山が押して攻めたが,獅司が粘って右四つで捕え,獅司の寄り切り。

時疾風が差し勝ってもろ差し,尊富士は流石にどうにもならず,時疾風の寄り切り。尊富士は意外にも二日目にして黒星がついた。

両者頭で当たって千代翔馬が左からの肩透かし,向き直って両者左四つ,阿武剋が強引に巻き替えようとすると千代翔馬が慌てて引いてしまい,阿武剋が右四つになって寄り切り。

押し合いの展開となり,湘南乃海が一度引いて呼び込んだが錦富士攻めきれず,錦富士の攻めが止まったところで湘南乃海が身体を活かして押し返し,湘南乃海の押し出し。

竜電と北勝富士が押し合い,竜電があてがって攻めるが北勝富士が押し返す展開,一度竜電が左上手をとるが北勝富士が切り,竜電が二度目に左上手をとるとついに北勝富士のスタミナが切れ,竜電の寄り切り。

両者頭で当たってすぐに明生が右からいなして崩し,そのまま右上手をとって佐田の海を寄り切り。

両者頭で当たって一山本が当たり勝ち,そのまま猛烈に突いて玉鷲を突き出し。

高安が諸手突き,宝富士がかまわず低く攻め込んだが低すぎ,高安がさっと引いて崩し,高安の押し出し。

狼雅が差し勝って右四つ,翠富士を寄り倒し。

豪ノ山が当たり勝って突き起こして中に入り,御嶽海を寄り切り。

 

遠藤が張り差しを打ったが失敗し,隆の勝がかまわず押して押し出し。

琴勝峰が当たり勝って電車道,錦木を押し出し。

翔猿と美ノ海が低い姿勢で激しい押し合い,互いにいなしも入って崩れ,最後は翔猿が左足一本残して反時計回りに一回転し,翔猿のはたき込み。物言いがつき,最後のシーンでの髷が協議されたが,軍配通り。熱戦。

熱海富士が当たり勝って右四つ,欧勝馬を寄り切り。

阿炎が諸手突きから一方的に突き,正代を突き出し。

低い体勢の押し合い,霧島が上手く攻めていたが宇良が左からいなして崩し,こうなると宇良に分があって突き落とし。霧島が2連敗スタートになってしまった。

両者低い立ち合いから低さで勝った若隆景が中に入り,大栄翔を寄り切り。

琴櫻がすぐに右四つで捕え,平戸海を寄り切り。今日の琴櫻は攻めていたし,しかも成功していた。

大の里が左四つとなり,王鵬が思い切って下がったが,大の里がついていって押し倒し。

豊昇龍が押し合いを制し,右からいなして崩し,若元春を押し出し。

 

二日目も3大関安泰。

2024年大相撲九州場所初日

照ノ富士が2場所連続で休場。

 

北の若が押し合いから左上手を取り,武将山を上手投げ。

朝紅龍と尊富士が押し合い,尊富士が引いてはたき込み。朝紅龍は新入幕初日黒星となったが,良い当たりだった。

時疾風が右にずれる立ち合いで獅司がついていき押し合いとなったが,少し取組が進んだところで,立ち合い不成立とみなされて行司が止めた。二度目,今度も時疾風が右にずれる立ち合いとなったが今度は獅司が左下手をつかんで体勢を低くし,時疾風を寄り切り。獅司は新入幕初日白星。

錦富士が差し勝って左四つ,右からおっつけて攻めたが阿武剋が錦富士のまわしを切り,錦富士が慌てて右からの網打ちにいったが呼び込み,阿武剋の押し出し。

湘南乃海が張り手も交えて攻め込んだが千代翔馬がかわまず左上手を取り,千代翔馬が振り回して崩して寄り切った。湘南乃海は張り手が大ぶりすぎて脇が空いた。

竜電が差し勝って左四つで攻め込んだが,佐田の海が下がりながら巻き替えて左上手,二度上手投げを打って崩して右四つ,佐田の海の寄り切り。佐田の海が良い相撲をとった。

明生が先に攻め込んだが北勝富士が深い右上手をとって耐え,北勝富士がこの右上手で逆襲したが深すぎて攻め込めず,明生が左四つの体勢を作って耐えると土俵中央に戻った。明生は体勢が整ったが北勝富士の腰が重く攻めあぐね,そのうち明生が左下手投げをうつと北勝富士があわせて投げの打ち合い,ここに来て上手の深さが効いて北勝富士が投げ勝っての右上手投げ。熱戦。

宝富士が左を差そうとすると玉鷲が強烈な右小手投げで崩し,宝富士は肘を押さえて下がったため玉鷲の押し出し。宝富士の左肘が心配。

一山本が当たり勝って突き続け,高安を押し出し。一山本は会心の相撲。

立ち合い一度合わず。二度目,翠富士が左に変化し,左を差してからすっと引いて豪ノ山を肩透かし。

御嶽海がもろ差し,狼雅も外四つで引きつけたが,流石に御嶽海が寄り切った。

 

遠藤が低い立ち合いで右下手,さっと右下手出し投げで崩してもろ差し,錦木を寄り切り。遠藤らしい技能あふれる相撲。

隆の勝と琴勝峰が押し合い,隆の勝が右の喉輪で崩して押し倒し。

翔猿と欧勝馬が押し合い,翔猿が絶妙な間合いで次第に形をつくり,欧勝馬を押し出し。

熱海富士が当たり勝って右四つ,美ノ海がもがいて粘ったが,熱海富士が崩れず寄り切り。熱海富士は取組前から両鼻にティッシュを突っ込んでいた。鼻血が出ていたようだが,呼吸が苦しくなかったのだろうか。

阿炎が諸手突き,若元春がかまわず攻め込むと阿炎が思い切って引き,若元春が前のめりに倒れるのと同時に阿炎の右足が土俵を割った。軍配若元春で物言いがつき,協議の結果,あっさり同体取り直しとなった。二度目,阿炎がまたしても諸手突き,若元春が押し返すと今度は阿炎が下がりすぎ,若元春の押し出し。

大栄翔と宇良が押し合い,大栄翔が冷静に押して押し出し。大栄翔は今日が31歳の誕生日。

若隆景と霧島が低い押し合い,若隆景が押し勝って右下手左おっつけ,霧島が土俵際で懸命に耐えたが,若隆景が左上手をとって上手投げ。短いが迫力のある取組。

平戸海が低い立ち合いで中に入ったが,大の里が左からの豪快な突き落とし。大の里は危ないながら新大関初日を白星で飾った。

豊昇龍が当たり勝って中に入り,王鵬を寄り切り。豊昇龍は5場所ぶりに初日白星とのこと。

正代が差し勝って右四つで攻め込んだが,琴櫻が下がりながら粘って右からの突き落とし。相手が正代なので先に攻め込ませた方が取りやすかったのかもしれない。受けに周った方が強いかもしれないという点で似た者同士の対決だった。

 

大関安定で初日が終わった。面白い取組が多かった。