2024年大相撲春場所九日目

照強が引退した。

 

妙義龍が右からの張り差しで友風の動きを止め,そのまま押し出し。

両者頭で当たって激しい押し合い,遠藤が左下手で竜電右上手,遠藤が右も差してもろ差しとなったが攻めきれず,竜電が巻き替えて両者左四つ,遠藤が竜電の上手を切って右上手投げにいったが呼び込み,竜電の寄り切り。

両者頭で当たって美ノ海が先に右四つ,佐田の海が不格好ながら左を抱えて寄ると美ノ海上手く回り込み,その間に巻き替え合いがあって左四つに変わる。美ノ海が土俵際でこらえて土俵中央に戻り,さらに美ノ海巻き替えてもろ差しになったがそこを佐田の海が寄り,美ノ海が下がりながら差し手を抜いて右からの突き落とし。戦況が目まぐるしく変わる良い相撲だった。

奄美が右四つで一山本を捕らえ,そのまま寄り切り。

狼雅が当たり勝って右四つ,御嶽海を寄り切り。

北の若と琴勝峰が激しい押し合い,両者張り手もとんだが,北の若が喉輪で攻め,琴勝峰がのけぞって耐えると喉輪がすっぽ抜け,琴勝峰の左からの突き落とし。

両者左四つ,高安が先に攻めて寄り,錦富士がまわしを切って逃げ回ったが,高安が追いすがって押し出し。

湘南乃海が当たり勝ち,右四つうかがいながら押して阿武咲を押し出し。

北勝富士金峰山が押し合い,金峰山が右四つとなって四つ相撲に変わったが,北勝富士が両前まわしをとって逆襲,北勝富士の寄り切り。

豪ノ山が押して攻め,正代が粘ったが豪ノ山の攻めが休まず,豪ノ山の押し出し。

 

平戸海が中にはいって右四つになりかけたが,玉鷲が左から強烈におっつけて崩し,玉鷲の押し出し。

王鵬と隆の勝が押し合い,王鵬が制して押し出し。隆の勝は幕内出場通算400回目だった。

立ち合い当たって差し手争い,明生が差し勝って右四つ,熱海富士が巻き替えて左四つになったが,明生が構わずそこで攻めて寄り切り。

両者立ち合いで右四つ,宇良がすぐに引いて肩透かし,そこを朝乃山がついていって寄ったが,宇良が土俵際で右からのすくい投げ。

阿炎が諸手突き,尊富士がものともせずに当たって当たり勝ち,さらに尊富士が強烈な左からのおっつけで崩し,阿炎を押し出し。

大の里が当たり勝ち,若元春が左四つとなったが大の里がかまわず攻め,大の里の寄り切り。大の里勝ち越し。尊富士も大の里も攻めの思い切りが良い。

琴の若が当たり勝ち,右からの喉輪で攻めて大栄翔を押し出し。

貴景勝が押し続け,翔猿が逃げ回って粘ったが,貴景勝がついていって押し出し。

両者当たってすぐに右四つ,翠富士がすっと引いて斬れ味鋭い肩透かし。食らった豊昇龍が超速の肩透かしに苦笑いをしていた。負けん気の強い豊昇龍が,これを食らうのはしょうがないというような表情を見せるのは珍しい。

霧島と錦木が押し合い,霧島の押し出し。錦木負け越し。

2024年大相撲春場所中日

金峰山が今日から再出場。

 

狼雅が立ち合いすぐに左下手を引いて横についたが,水戸龍が重く攻めあぐね,水戸龍が右から抱えて狼雅の上体を起こし,次第に正対する形に変わり,最後は水戸龍が右からの小手投げ。

両者頭で当たって尊富士が当たり勝ち,尊富士が先に左四つとなって寄り,竜電が土俵際で粘ってまわしが切れたが,そのまま尊富士の押し出し。尊富士は新入幕で中日勝ち越し,13年ぶり魁星以来の快挙。

両者頭で当たって妙義龍が当たり勝ったが,美ノ海が左からいなして左上手,何度も上手投げを打って崩し,最後は後ろについて送り出し。

北の若が差し勝って左四つになりかけたが,湘南乃海が右からの小手投げ振り払って押し合いに変わり,湘南乃海の押し出し。

両者頭で当たって押し合い,一山本が上手く引いてはたき込み。

奄美が差し勝って右四つ,正代を寄り切り。

御嶽海が当たり勝ち,錦富士を押し出し。

北勝富士が押して攻めたが佐田の海が左からいなして左上手で捕らえ,佐田の海の左上手投げ。

阿武咲が思い切って当たったが,琴勝峰が諸手突きからさっと右にかわしてはたき込み。

高安が当たり勝って押し込んだが,豪ノ山が土俵際ではたき込み,際どいところで軍配豪ノ山で物言い。スロー映像で見るに豪ノ山が残っているように見え,やや長い協議となったが,軍配通りとなった。

 

翠富士が立ち合い変化したが金峰山がついていき,金峰山の押し出し。

玉鷲が突いて攻めたが大の里が構わず右差しをうかがいながら押し返し,大の里の押し出し。

明生が会心の立ち合いで一気の出足,平戸海を押し出し。

阿炎が左の張り差し,これで宇良の動きが止まり,阿炎が一方的に攻めて宇良を押し出し。

朝乃山が右四つで捕らえ,錦木を寄り切り。

大栄翔が突いて攻めて崩し,熱海富士をはたき込み。

貴景勝と王鵬が激しい押し合い,何度も頭で当たって貴景勝が押し勝ち,貴景勝の押し出し。貴景勝は当たりの強さが場所中に戻ってきたか。

隆の勝が押し込んだが,豊昇龍が右四つで組み止め,右からのすくい投げで崩して豊昇龍の押し出し。

霧島と翔猿が押し合い,翔猿がかいくぐって右下手,霧島が応じて左上手を取りに行ったが深すぎてバランスを崩し,翔猿が体勢低く寄って寄り切った。霧島が大乱調。

琴の若が当たり勝って押し続け,若元春を押し出し。

2024年大相撲春場所七日目

照ノ富士が休場となった。昨日までに2-4なので仕方がない。

 

遠藤が先に攻め込んだが,東白龍が左にかわしてはたき込み。

錦富士が差し勝ってもろ差し,妙義龍を寄り切り。

美ノ海が前まわしを取りに行ってもろ差し,しかし大奄美が構わず攻めて外四つ,大奄美の寄り切り。

狼雅が先に左下手,竜電がこれを抱えて左からおっつけ,竜電も左下手をとると下手投げで振り,狼雅の下手が切れたが右上手をとってこらえ,竜電が攻めあぐねると狼雅が左下手を取り直し,狼雅が鮮やかな右上手捻り。

尊富士が当たり勝って低く押し込み,もろ差しとなって湘南乃海を寄り切り。

正代が当たり勝ってもろ差し,北の若を寄り切り。

両者頭で当たって琴勝峰が突いて攻め,佐田の海がかいくぐって左下手をとりすぐに下手投げ,琴の若が応じて右からの小手投げ,投げの打ち合いになってもつれて両者転落,軍配佐田の海で物言い。スロー映像で見るとほとんど同時だが,極めて僅差で琴の若が先に着地しているように見えた。協議の結果,軍配通りで佐田の海の寄り倒しとなった。

御嶽海が当たり勝ち,北勝富士が回り込もうとしたが足が回らず,御嶽海の押し出し。

一山本は突き,高安は左を差そうとしながらの押し合い,一山本は引いて呼び込み,高安の押し倒し。

阿武咲と大の里が押し合い,大の里が押し勝ったがやや腰が高く,阿武咲が引きながら左を差して逆転のすくい投げ。

 

ややふわっとした立ち合い,翠富士が当たってすぐに左に引いて玉鷲を引き落とし。

平戸海が立ち合いで左前まわし,すぐに引いてやや呼び込んだが,そのまま豪ノ山を左上手出し投げ。平戸海の動きが早かった。

熱海富士が当たり勝ったが王鵬がすぐに思い切って引き,王鵬のはたき込み。熱海富士は少し前傾姿勢すぎた。

両者左差し,宇良が思い切って引いたが若元春がついていき,若元春の押し出し。

朝乃山と大栄翔が押し合い,朝乃山が押し勝って押し出し。大栄翔が立ち合いで当たれておらず,出足が無かった。

両者諸手突きの立ち合い,押し合いとなって豊昇龍が押し勝ち,阿炎を押し倒し。

霧島が当たってすぐに引いたが隆の勝が崩れず,隆の勝が追いすがって押し出し。霧島は引きが不用意だった。

明生が中に入ろうとして左を差したが,琴の若がすぐに体を開いて豪快な右からの小手投げ。琴の若の小手投げをうつ間合いが見事。

貴景勝が当たり勝ち,すぐに錦木を左からの突き落とし。

照ノ富士休場,翔猿が不戦勝。

2024年大相撲春場所六日目

宝富士が右を差してもろ差しをうかがうが,大奄美が防いで差し手争い,そのうちに大奄美のおっつけが厳しく入って右からの突き落とし。

両者頭で当たって狼雅が当たり勝ったが錦富士が先に深いもろ差し,狼雅が外四つで粘ったが形が悪く,錦富士の寄り切り。

両者頭で当たって妙義龍が先にもろ差し,一気に走って竜電を寄り切り。

両者頭で当たって尊富士が当たり勝ち,左四つ一気の出足で美ノ海を寄り切り。

湘南乃海が当たり勝って左四つ,身体を寄せて遠藤を寄り切り。右を抱えていたので決まり手は極め出しがとられた。

巻き替え合いがあって激しく差し手が変わり,佐田の海が両前まわしをとると北の若がユルフンで一枚まわしで伸びたものの,前まわしだったのでそれでも力が出て,佐田の海の右からの上手捻り。

一山本が突き起こして右四つ,いい形ながら四つ相撲に慣れておらずがむしゃらな寄り,北勝富士が懸命に耐えて右からの下手投げをうつと,一山本合わせて左上手投げをうち投げの打ち合い,一山本が制した。流石に寄っていただけ有利な投げになった。北勝富士は額から出血。

正代が左からおっつけて攻めたが,阿武咲が構わず右を差し,左も入れてもろ差し,正代が思わず引いて阿武咲の寄り切り。

御嶽海が突いて攻め込み,高安があてがって押し返す展開,御嶽海が思い切っていなすと高安崩れかけ,高安が向き直ったところで土俵中央に戻り,頭四つとなって膠着。激しい展開に館内から拍手が湧いた。1分を過ぎて高安が打開を図って押し合いに戻るも,両者スタミナが切れてヘロヘロ,最後の力を振り絞った押し合いを御嶽海が制し,御嶽海の押し出し。熱戦。

両者頭で当たって玉鷲が右喉輪左おっつけ,琴勝峰を押し出し。

 

豪ノ山が当たり勝ち,一方的に攻めて翠富士を押し出し。

押し合いから明生が引いて呼び込み,大の里の押し出し。

朝乃山が先に右四つとなって寄ったが,熱海富士が懸命に回り込んで耐え,朝乃山が攻め疲れたところで熱海富士が逆転の左上手投げ。

ややふわっとした立ち合いから押し合い,大栄翔が押し込んで宇良が逃げ回る展開となり,宇良が小気味よく回り込んでいたが,足取りにいったところで一瞬右足が蛇の目の砂を払い土俵を割った。大栄翔の押し出し。

錦木が浅いもろ差しながらかえって窮屈,若元春が外四つで寄り倒し。

霧島と王鵬が押し合い,互いにいなしあって崩れかけたが,さすがに霧島が先にバランスを立て直し,王鵬がそのまま倒れて霧島の引き落とし。

阿炎が諸手突きから猛烈に突いて攻め込んだが,琴の若が上手く回り込んで左からの突き落とし。琴の若が突きこまれても崩れなかった。

貴景勝が当たり勝って押し込み,平戸海を押し出し。

翔猿がやや潜る立ち合いで意表を突きもろ差し,豊昇龍が一度巻き替えて右四つになったが,翔猿が巻き替え返して再びもろ差し,一気に寄って豊昇龍を寄り切り。

照ノ富士が立ち合い左からの張り差し,隆の勝がかまわずもろ差しとなると照ノ富士

こらえきれず,隆の勝の寄り切り。隆の勝金星。力の発揮できていない横綱に対し,館内が動揺していた。

 

2024年大相撲春場所五日目

剣翔が昨日の相撲による左膝の重傷で休場。また金峰山が首を痛めて休場。両者とも非常に心配である。

 

尊富士が当たり勝って左四つ,そのまま攻めて時疾風を寄り切り。

押し合いから北の若が浅いもろ差しとなったが,大奄美が抱えて極め出し。

両者頭で当たって遠藤が当たり勝ち,遠藤が先に押し込んだが錦富士が回り込み,錦富士が体勢を立て直すと突き返して崩し,錦富士の押し出し。

美ノ海が立ち合いで左前まわし,すぐに下手出し投げで崩し,狼雅を送り出し。美ノ海の完勝。

妙義龍が左四つで攻め込んだが,湘南乃海が右からの小手投げで振って崩し,一度ほどけた後に湘南乃海が左四つとなって寄り切り。

両者頭で当たって佐田の海が差し勝ってもろ差し,佐田の海が攻め込んだが竜電が外四つでこらえ,竜電の左からの上手投げ。

御嶽海が当たり勝って左四つ,正代を寄り切り。

激しい突き合い,一山本が制して琴勝峰を押し倒し。

高安が押し合いから右上手をとり,阿武咲をさっと上手出し投げ。

両者頭で当たって激しい押し合い,北勝富士が押し勝って押し出し。

剣翔休場,豪ノ山不戦勝。

金峰山休場,大の里不戦勝。

 

両者当たってすぐに左四つ,巻き変え合って右四つになったところでやや膠着したが,平戸海が右の腕を返して崩し,翔猿を寄り切り。

隆の勝が突いて攻めたが,翠富士が右にかわしていなし,翠富士の押し出し。

阿炎が諸手突きから突いて攻めたが錦木崩れず,錦木が押し返すと阿炎が思い切って引き,際どいところで阿炎の突き落とし。

大栄翔が当たり勝って突いて攻め,若元春が必死にこらえて押し返すと,大栄翔がかわして左からの引き落とし。

立ち合い当たって押し合い,すぐに宇良が右にかわして琴の若を肩透かし。宇良の肩透かしは切れ味が鈍いが,リズムが良く割と決まる。すぱっと切り落とす感じの翠富士とは持ち味が異なる。

熱海富士と貴景勝が押し合い,貴景勝が引いて呼び込み,熱海富士の押し出し。あの貴景勝の引きは呼び込んでしまったが,普通の関取なら食らっている。倒れなかった熱海富士を褒めるべきだろう。

立ち合いすぐに両者右四つ,朝乃山の形が良く先に攻めたが,豊昇龍がその勢いも利用して豪快な右下手投げ。豊昇龍らしい勝ち方。

両者当たって押し合い,すぐに霧島が左にかわして明生をはたき込み。霧島が何事もなかったかのように今場所の初勝利。

王鵬が低く構えて懸命に押し続け,照ノ富士が王鵬の右腕を抱えて引っ張り込もうとしたが,そのまま王鵬が寄り切った。王鵬は横綱初挑戦で初勝利・初金星。

2024年大相撲四日目

島津海が昨日の一番で左ふくらはぎを痛めて休場。

 

尊富士が低く当たり,一度引いたが当たり直して妙義龍を押し出し。

狼雅が先に右差し左上手,大奄美も右下手をとったが形が悪くて動けず,大奄美が左上手をとりにいこうとしたところで狼雅が切れ味鋭い左上手出し投げ。

両者頭で当たって左四つ,遠藤が巻き替えてもろ差し,北の若がそこで寄っていったが遠藤が土俵際でこらえ,北の若の足が止まって遠藤が逆襲,遠藤の寄り切り。歓声が上がった。

両者頭で当たって美ノ海が両前まわし良い位置,しかし竜電が盛んにもがいて攻めさせず,美ノ海が思い切って引いて左下手出し投げにいったが呼び込み,竜電の寄り切り。

島津海休場,錦富士不戦勝。

両者頭で当たって激しい押し合い,佐田の海が左からたぐって崩し,一山本が一回転して佐田の海の押し出し。

御嶽海が低い姿勢で攻め込み,湘南乃海が回り込んでかわす展開,御嶽海が追いすがって押し込んだが,土俵際で湘南乃海が右からの突き落とし。

北勝富士の立ち合いが低すぎ,琴勝峰当たってすぐに左にかわして突き落とし。

高安が立ち合いかち上げから喉輪で攻めたが,正代が耐えて押し返し,正代の押し出し。高安はなぜか正代を押せない。

金峰山玉鷲が押し合い,玉鷲が押し勝って押し倒し。金峰山が大きくぶっ倒れ,立ち上がるのに少し時間がかかった。

両者頭で当たって豪ノ山が当たり勝ち,押し込んでから阿武咲を左からの突き落とし。

 

大の里が立ち合い当たり勝ち,電車道で翠富士を押し出し。大の里は今日も勝ち方が豪快。

平戸海が立ち合いで左前まわしをとり,剣翔が攻めあぐねている間に巻き替えてもろ差し,剣翔が応じて巻き替え直し両者右四つ,平戸海が寄ると剣翔の左膝が入り,土俵上で明らかに変な形で倒れ込んだ。決まり手は平戸海の左上手出し投げ。剣翔は全く起き上がれる気配がなく,呼び出しや親方,今場所から配備された救命士が次々と土俵に上がり,最終的に車椅子で運ばれていった。剣翔は苦悶の表情。

翔猿がもろ差しで中に入ったが熱海富士が抱えて膠着,熱海富士が右から振って崩し,熱海富士の極め出し。

大栄翔が一気の出足,錦木を突き出し。

阿炎が諸手突きから一気の出足,若元春を突き出し。

宇良が潜ろうとする立ち合い,貴景勝が突き放して阻止し,押し合いから貴景勝が右を差して寄り切り。

王鵬が当たり勝って喉輪で攻め込んだが,豊昇龍が耐えて右下手をつかんで組み止め,土俵中央に戻ってやや膠着,豊昇龍が巻き替えようとしたが不用意で王鵬がそこで寄り,豊昇龍が慌てて引きながら強引な右下手投げ,これがぎりぎり決まった。決まり手は引き落とし。

朝乃山が当たり勝ち,霧島が不用意に引いて朝乃山の寄り切り。霧島4連敗。

琴ノ若と隆の勝が押し合い,琴ノ若が押し込んだが隆の勝が右下手を取り,琴ノ若がこれを抱える形,琴ノ若が三度左からの小手投げを打ち,隆の勝が懸命にこらえていたが,三度目に隆の勝が合わせて外掛けを打つとかえってバランスを崩し,最後は琴ノ若が投げきった。

明生が当たり勝ってもろ差し,浅かったが休まず攻め続け,照ノ富士を寄り切り。明生の動きが非常に良かった。明生金星。

2024年大相撲春場所三日目

尊富士が立ち合いすぐに左に動き,狼雅を左上手投げ。

両者頭で当たって遠藤が当たり勝ち,突き起こしてから左差し,妙義龍を寄り切り。

押し合いから錦富士が左差し,巻き替えてもろ差しになろうとしたところで大奄美が挟み付け,錦富士が浅いもろ差しとなって危うかったが,大奄美が攻め込んだところで機敏に右からのとったり。

北の若が差し勝ってもろ差し,竜電を寄り切り。

島津海が当たり勝って右四つ,しかし美ノ海がすぐに左上手出し投げ。

一山本が頭で当たって押し込んだが,湘南乃海が土俵際で右からの小手投げ。

御嶽海が当たり勝って右下手,これで先に攻め込んだが佐田の海が左上手をとってこらえ,御嶽海が右下手投げにいって佐田の海が左上手投げで応じ,投げの打ち合いとなって両者もつれて倒れた。軍配佐田の海で物言いがつき,スロー映像で見ると身体全体が落ちたのは明確に御嶽海が後だが,足元を見ると御嶽海の足の甲が早く返っていて,非常に際どい。かなり長い協議となり,同体取り直し。二度目,今度も御嶽海が当たり勝ち,しかし脇を締めてもろ差し,佐田の海を寄り切り。

正代が押し合いの中で差そうとすると,北勝富士が引いて正代の押し出し。

高安が押し合いから左四つ,琴勝峰の腰が重く相当に粘られたが,高安が四つの技術を見せて寄り切った。

阿武咲と金峰山が押し合い,金峰山が攻めていたが脇が空き,阿武咲がもろ差しとなって逆襲,阿武咲の寄り切り。

豪ノ山が低く当たって押し込み,大きく引いて玉鷲をはたき込み。

 

剣翔張り差し,翠富士がかまわず中に入りかけたが,剣翔が上から押しつぶしてはたき込み。剣翔は上から押しつぶす動きが上手い。

平戸海が当たり勝って中に入りかけたが,大の里が師匠とみまがう強烈な左からのおっつけ一発で崩し,そのまま大の里が押し出し。大の里は立ち遅れたが,結果的に大器の片鱗を見せた。

王鵬が押し込んだが,翔猿が細かくさばくと崩れ,翔猿のはたき込み。

若元春が押し合いを制して隆の勝を押し出し。

阿炎が諸手突きで当たり勝ち,大栄翔を一方的に押して押し出し。

豊昇龍が深い右下手を取り,熱海富士を寄り切り。

霧島と宇良が押し合い,霧島が攻め込んでいたが足がそろい,宇良が機敏に左からの突き落とし。霧島不調には見えないが3連敗。

琴ノ若が差し勝って右四つ,さらに巻き替えてもろ差しになろうとすると錦木が嫌がって引き,琴ノ若の突き出し。

貴景勝と明生が押し合い,貴景勝は突きの威力がなく明生に押し込まれたが,土俵際で左からのすくい投げで逆転。貴景勝にはこれがある。

立ち合いで両者深い右下手で上手がなく,そのまま少し膠着,両者ほぼ同時に上手をとって引き付け合い,朝乃山がユルフンで照ノ富士が少し苦しんだが,照ノ富士が上手を二枚に取り直して寄り切った。

2024年大相撲春場所二日目

両者頭で当たって左四つ,遠藤の形となったが二の足が出ず,尊富士が先に右上手をとって寄り切り。

両者頭で当たって右四つ気味,大奄美が先に攻め込んだが,妙義龍が右からひねって巻き落とし。レア決まり手がさらっと決まった。上手い。

狼雅がもろ差しで中に入りかけ,北の若がおっつけて左上手をとると,狼雅が左の差し手を抜いて巻き替え浅い左上手,北の若が窮屈になったところで狼雅が引き倒すような形で右からの下手投げ。

錦富士が押し込んでから深い右下手をつかみ上手もとって良い形の右四つ,しかし竜電の腰が重く攻めきれず,竜電が腰を振って錦富士のまわしを切ると,錦富士が右下手,竜電が左上手の形で膠着。1分を過ぎて錦富士が巻き替えて深いもろ差し,またも良い形となったが,竜電が外四つで対抗してじりじりと寄り,力比べを制して竜電の寄り切り。

湘南の海が左四つを作って美ノ海を寄り切り。

佐田の海が差し勝ってもろ差し,島津海が巻き替えて右四つ,島津海がさらに巻き替えてもろ差しとなったが,外四つとなった佐田の海がそこで寄って寄り切り。巻き替えの応酬。

一山本が当たり勝ち,そのまま猛烈に突いて正代を押し出し。

琴勝峰が当たり勝って右四つ,そのまま御嶽海を寄り切り。

阿武咲が当たり勝って左四つ,北勝富士が左からおっつけて攻め返したが,阿武咲が止まらずに攻め続け,足も流れず阿武咲の押し出し。

高安と玉鷲が押し合い,高安がさっと入って左四つとなり,すぐに右上手投げ。

両者当たってすぐに右四つ,剣翔が左上手で振り回して金峰山を寄り切り。金峰山が振り回しに脆かった。

 

大の里が立ち合い当たり勝って右四つ,豪ノ山を寄り切り。

翠富士と翔猿が押し合い,翠富士が翔猿のさばきについていって押し出し。翠富士は翔猿の独特の動きを見きっている感じがした。

隆の勝が一方的に攻め,右喉輪で崩して平戸海を押し出し。

大栄翔が当たり勝って攻め込んだが,王鵬が押し返すと脆く,王鵬の押し出し。

若元春が立ち合いですぐに右上手,やや体勢が悪かったがそのまま攻めて明生を寄り切り。

熱海富士が右の張り差し,霧島が先に右下手をとったが熱海富士がもがくと容易に攻められず,熱海富士が霧島の差し手を抱えて左からの小手投げ,霧島がこらえて右を指し直し,即座に肩透かしをうったが熱海富士が崩れなかったため呼び込み,熱海富士が身体を浴びせて寄り切った。霧島は連敗スタートとなった。

朝乃山が当たり勝って低く押し込み,琴ノ若が苦し紛れにはたいたが効かず,朝乃山の押し出し。琴ノ若は立ち合いミスか。

貴景勝が立ち遅れ,阿炎が諸手突きから攻め込み,貴景勝がやっとのことで反撃すると,阿炎がひらりとかわして左からの上手投げ。

今度は錦木が立ち遅れ,豊昇龍が素早く右四つ,豊昇龍の寄り切り。この三番,いずれも片方の立ち遅れで勝負が決まっている。何かの呪いか。

宇良が低い立ち合いで潜ろうとしたが,照ノ富士も低く構えて宇良の右差しを豪快な左からの小手投げで崩し,照ノ富士の押し倒し。

 

初日・二日目と上位陣が脆い。

2024年大相撲春場所初日

場所と場所の間に,北青鵬が不祥事により引退勧告を受け,引退した。

 

当たってすぐに両者左四つ,大奄美巻き替えてもろ差しとなったがかえって窮屈,尊富士が左上手で出し投げをうって崩し,尊富士の送り出し。尊富士は新入幕初日で初白星。

狼雅と遠藤が右四つがっぷり,狼雅が上手く攻めて寄り切り。狼雅は差し勝ったのが大きい。

北の若が押し込んだが,妙義龍がタイミングよくはたき込み。

両者頭で当たって押し合い,美ノ海が左を差しかけると錦富士が右小手投げで応じ,両者左四つとなって錦富士が攻めたが,美ノ海が左から突いて体を入れ替え,美ノ海が突き放すと錦富士がたまらず引いて呼び込み,美ノ海の押し出し。

島津海が中に入ってもろ差しとなったが,竜電が外四つでこらえると次第に島津海の足が流れ,竜電が強引な右からの上手投げ。島津海がユルフンだったが,竜電が上から押しつぶした。

佐田の海が当たり負けたが右四つ,押し込まれたが巻き替えてもろ差しとなり,右を深くして横に付く形となって逆襲,湘南の海を寄り切り。湘南の海が腰が高く,もろ差しになられると抵抗できなかった。

御嶽海が一気の出足,一山本を押し出し。

互いに左四つ,正代が琴勝峰を強烈な左からのすくい投げ。決まり手は寄り切りがとられた。

高安と北勝富士の押し合い,互いに回転しながら圧力をかけ続け,北勝富士が引いて呼び込み,高安のはたき込み。

玉鷲が一度つっかけ。二度目,阿武咲が立ち合いで当たり勝ち,そのまま玉鷲を押し出し。

金峰山と豪ノ山が押し合い,豪ノ山が押し勝ったが金峰山が左前まわしをつかみ,さっと投げて左上手投げ。金峰山の投げが早かった。

 

大の里が当たり勝って深い右差し,そのまま寄って剣翔を寄り切り。

平戸海が一気の出足,そのまま翠富士を押し出し。

隆の勝が諸手突き,互いに押し合う展開となり,次第に翔猿が低く押して形をつくり,翔猿の押し出し。

王鵬が先に攻めて押し込んだが,押しきれずに引くと若元春が逆襲,若元春の押し出し。

大栄翔と明生の押し合い,明生が切れ味鋭い左からの突き落とし。

琴ノ若が当たってすぐにはたき,熱海富士がついていけず,琴ノ若のはたき込み。

貴景勝が強く当たって突き起こし,さっと引いて朝乃山をはたき込み。

両者低く当たって豊昇龍が攻め込んだが,宇良が回り込みながら右にかわして肩透かし。宇良の応援が仕切りの時点からずっと大歓声であった。

阿炎が立ち合い諸手突きからすぐに左にかわし,霧島を引き落とし。諸手突きが効いていた。

立ち合いで互いに右四つ,照ノ富士が攻め込んだが錦木がこらえ,攻めが止まると錦木が巻き替えてもろ差し,照ノ富士が外四つでは耐えきれず,錦木の寄り切り。

 

上位陣に黒星が多い,荒れた初日となった。

2024年大相撲初場所千秋楽

三賞は,殊勲賞が若元春と優勝条件で琴ノ若,敢闘賞は大の里と今日勝てばの条件で島津海,技能賞は琴ノ若となった。

 

琴勝峰が突いて攻めて右を差しかけたが詰めきれず,引いて呼び込み,宝富士が逆襲して押し出し。琴勝峰,割りと良い場所だったが千秋楽だけ悪い相撲だった。

王鵬が当たり勝って左からおっつけ,友風を送り出し。

剣翔張り差し,武将山がかまわず低く押し込んだが低すぎ,剣翔のはたき込み。

阿武咲が一気の出足,佐田の海を押し出し。

大の里が右から差そうとすると玉鷲が突き起こそうとしたが,大の里が左からあてがって押し返し,土俵際に追い込んでからさっと引いて引き落とし。

明生が突き放して押し合いとなり,島津海が低く攻め込み,明生がこれをかわして左から突き落とし。

両者頭で当たって押し合い,遠藤が低く押し込んだが,御嶽海が土俵際で左にかわして突き落とし。物言いがついたが軍配通り。

一山本が諸手突きから突いていこうとしたが妙義龍が左にかわし,押し合いとなって妙義龍が先に攻め,妙義龍の押し出し。妙義龍が上手く崩した。

両者立ち合いで左差し,美ノ海が続いて右上手を浅い良い位置で取り,正代の腰が浮いて美ノ海の寄り切り。美ノ海が良い相撲をとった。

 

豪ノ山が一気の出足で攻め込み,隆の勝が思い切って引いて右からの突き落とし,豪ノ山の体が思い切り飛んだが隆の勝のかかとも早く土俵を割っており,微妙なところで軍配隆の勝で物言い。スロー映像で見てもやはり微妙で難しい。協議の結果,軍配通りで隆の勝の突き落とし。隆の勝10勝目。

阿炎が調子良く突いていたが,平戸海が耐え続けてたぐり気味にかわし,平戸海のはたき込み。平戸海勝ち越し。

金峰山が突き起こし,一方的に突いて翠富士を突き出し。

熱海富士が左下手で湘南の海が右上手,湘南の海が先に左下手もとってがっちり組み,湘南の海の寄り切り。最後はややダメ押し気味。

立ち合い当たって互いに左四つ,若元春が先に攻めて錦木を寄り切り。若元春10勝目。

押し合いから宇良が潜って左差し,竜電が応じて肩越しの右上手で両者苦しい体勢,宇良がさらに潜って思い切って反り技にいき,豪快に決まって伝え反り。物言いがついたが確認のみで軍配通り。場内大歓声。

これより三役。大栄翔が一気の出足,そのまま突いて崩し,朝乃山を引き落とし。

立ち合い当たって押し合い,琴ノ若が少し引いて左上手をとり,翔猿を豪快な左上手投げ。琴ノ若13勝。三場所計33勝となり,かつ優勝決定戦への道を残した。

照ノ富士が霧島の右をたぐる立ち合いで崩してすぐに右四つ,つり上げて崩し,霧島を寄り切り。土俵を割った霧島は大きく飛んでいった。照ノ富士の気合がほとばしった相撲だった。これで13勝で並び,優勝決定戦へ。

優勝決定戦。琴ノ若が差し勝ってもろ差し,照ノ富士がすぐに左からの小手投げをうってから巻き替えて右四つ,寄っていくと琴ノ若がこらえ,照ノ富士が決めきれないと見て一瞬引いた後,琴ノ若の脇がわずかに空いたのを見てすぐに巻き替えてもろ差し,照ノ富士がもろ差しという珍しい形となり,照ノ富士の寄り切り。

 

照ノ富士が9回目の優勝。途轍もない相撲2番で文句なしの優勝を飾った。琴ノ若大関昇進が事実上確定した。

2024年大相撲初場所十四日目

豊昇龍が昨日の霧島戦で右足を痛めて休場。かなり強く蹴られていた古傷であるのでやむなし。

 

遠藤が差し勝ってもろ差し,狼雅を寄り切り。

武将山の立ち合いが低すぎ,隆の勝がすぐに引いてはたき込み。

島津海が浅いもろ差しで中に入りかけたが,剣翔が左上手をとってさっと引き,剣翔の上手投げ。

宝富士が左四つで攻め込んだが,王鵬が逃げ回って右からの肩透かし。宝富士はこれで勝てないのはショックで,左四つなのに全く力が出ていない。

大の里が右下手,佐田の海が左からの左上手投げで崩そうとしたが,大の里が片足で耐えると土俵際に寄せてから右足をかけて切り返し。大の里はよく上手投げを耐えた。佐田の海負け越し。大の里10勝目。

琴勝峰が差し勝って右四つ,そのまま一方的に攻めて御嶽海を寄り切り。

両者頭で当たって互角,明生が浅いもろ差しとなり攻め込んだが,土俵際で阿武咲が右からの首投げ。物言いがついたが軍配通り。

友風が当たり勝ってそのまま一山本を押し出し。友風が会心の相撲。

美ノ海が一度つっかけ。二度目,当たってすぐに美ノ海が右からの突き落とし。湘南の海は今日も出足が弱かった。

両者頭で当たって錦木が当たり勝ち,左をねじ込んで玉鷲を寄り切り。錦木勝ち越し。

 

平戸海が左を差し勝ち,翔猿がこれを嫌ってもがいたために呼び込み,平戸海が一気にせめて押し出し。

両者当たって右四つ,豪ノ山が攻めて妙義龍が右からの首投げ,これがすっぽ抜けて豪ノ山の押し出し。

立ち合いで両者左差し,翠富士が上手く回り込んで竜電を左からの肩透かし。翠富士が竜電に左からの肩透かしで勝つのは三度目とのこと。

阿炎が諸手突きから左に動き,若元春がついていって押し込むと,阿炎が逃げ回ってはたき,若元春が土俵を割ってすぐに阿炎も土俵を割った。軍配若元春で物言いがついたが,やはり軍配通りで阿炎のはたき込み。

朝乃山が当たり勝って右四つ,熱海富士を寄り切り。熱海富士負け越し。

宇良が当たり勝って攻め込んだが,正代が土俵際で宇良の右をたぐって網打ち,宇良がたまらず耐えて引くと,今度は正代が攻め込み,宇良が逃げ回って正代が追いすがり,宇良が正代の右をたぐってとったり。攻防目まぐるしい熱戦。

豊昇龍休場,照ノ富士の不戦勝。照ノ富士は不戦勝は初めてだったとのこと。

金峰山張り差し,大栄翔構わず攻め込み,金峰山が必死に逃げ回ったが,大栄翔が追いついて押し出し。大栄翔勝ち越し。

琴ノ若が二度つっかけ。三度目,霧島が突き放して攻め込んで左からの喉輪,琴ノ若が右からあてがうと霧島の攻めが止まり,琴ノ若が右からいなすと霧島が予想以上に崩れ,琴ノ若が霧島の横について押し出し。琴ノ若が優勝戦線に残った。

 

2敗に照ノ富士琴ノ若,3敗に霧島と変わった。千秋楽は照ノ富士と霧島の直接決戦が見込まれる。琴ノ若は平幕相手の相撲となるが,落ち着いて取れるか。

2024年大相撲初場所十三日目

今日から朝乃山再出場。

 

東白龍が突いて攻め,宝富士があてがって耐えていたがたぐって呼び込み,東白龍の突き出し。宝富士負け越し。

大の里が一気の出足,隆の勝を押し出し。

友風が押し合いから引いて呼び込み,佐田の海の押し出し。

玉鷲と美ノ海が押し合い,美ノ海が先に攻め込んだが,玉鷲が強烈に突いて逆襲,玉鷲の押し倒し。玉鷲勝ち越し。美ノ海負け越し。

琴勝峰と明生が押し合い,明生がタイミングよく左からの突き落とし。明生勝ち越し。

島津海が低い姿勢の立ち合いから差し勝ってもろ差し,御嶽海が左からの首投げにいったがすっぽ抜け,島津海の送り出し。御嶽海負け越し。

平戸海が潜って中に入りかけたが,王鵬が左からおっつけながら回り込み,押し合いとなって王鵬の押し倒し。王鵬が上手く脱出した。王鵬勝ち越し。

湘南の海と武将山が押し合い,湘南の海のはたき込み。武将山は圧力が足りない。湘南の海は状態が悪い中でなんとかとっている。

両者頭で当たって遠藤が当たり勝ち,遠藤が左を差すとすぐに竜電を左からのすくい投げ。

剣翔が差し勝って右差し,これで寄っていったが正代が土俵際で左からの小手投げをうち,両者もつれて落ちて軍配正代。物言いがつき,スロー映像で見ると剣翔の左腕が先に接地している。正代は体が飛んではいるが小手投げをうっている途中であり,したがって軍配通りでもよいように思われたが,協議の結果同体取り直しとなった。二度目,今度は剣翔が当たり勝ち,すぐに引いて正代をはたき込み。正代は非常にもったいない負け。

豪ノ山が当たり勝って押し込んだが,朝乃山が受け止めて右から抱えてすぐに小手投げ。朝乃山は再出場で勝ち越し。

阿炎が諸手突き,突き合いとなって一山本が引いて呼び込み,阿炎の突き出し。

翠富士が差し勝って中に入り,妙義龍左から突き落としながら右からの巻き落とし。合口の良さが出た。

金峰山は左に変化したが中途半端で,熱海富士がついていって押し出し。やはり金峰山は休場した方がよい。

阿武咲が立ち合い当たり勝ったが,出足が止まると若元春が逆襲,若元春の押し出し。

両者低い立ち合いで頭から当たり,宇良が低さで勝って押し込んだが,翔猿が引きながら左上手をつかんで上手投げ,両者ともに体が飛び,行司は迷って軍配を宇良にあげた。当然物言いがついた。スロー映像で見ると,翔猿の左足のつま先が蛇の目の砂を払うよりも先に,宇良の右手が接地しているように見えた。非常に長い協議となり,場内では同体取り直しを欲する手拍子も起きたが,軍配通り宇良の勝ちとなった。決まり手は寄り切り。誤審ではないかと思う。

大栄翔が突いていったが足が流れ,錦木の引き落とし。

豊昇龍が先に右上手で霧島が左下手,豊昇龍が引き付けて寄ろうとすると,霧島が左足を飛ばして一閃,霧島の裾払い。決まり手は二枚蹴りが取られた。霧島が綱取りに向けて非常に大きな1勝。

照ノ富士が当たり勝ち,琴ノ若が右を差したが照ノ富士がこれを抱えて引っ張り込み,これで琴ノ若の上体が浮いたところで照ノ富士が右を差し,思わず琴ノ若が引いて呼び込み,照ノ富士の寄り切り。

 

照ノ富士・霧島・琴ノ若が2敗,豊昇龍が3敗に変わった。優勝ラインは2敗となるか3敗となるか。

2024年大相撲初場所十二日目

互いにまわしをうかがって低い姿勢で押し合い,美ノ海が押し勝ってもろ差しとなったが,島津海が応じて豪快な左からの小手投げ。島津海が新入幕で勝ち越し。

王鵬と武将山が押し合い,王鵬が押し勝って押し出し。武将山負け越し。

宝富士が先に左下手をとったが佐田の海が右から強くおっつけ,自らも左四つになって佐田の海の寄り切り。宝富士は左四つになったが勝てなかった。

御嶽海が押していこうとしたが友風が右四つで捕え,時間はかかったが御嶽海を寄り切った。

妙義龍と明生が当たり,妙義龍がすぐに引いてはたくと,明生が残そうとして滑り,妙義龍のはたき込み。妙義龍も決めるつもりでうったはたきではあるまい。

両者頭で当たって右四つ,平戸海の左前まわしの位置がよく,平戸海が先に攻めて遠藤を寄り切り。

立ち合いで金峰山が左上手,剣翔が右下手,剣翔が腰を振って金峰山のまわしを切り,続いて左上手をとって寄り切った。金峰山は全く踏ん張れず,土俵を割った瞬間に顔をしかめた。あまりにも右膝が痛そうなので休場したほうがいい。

翔猿が低く押し込み,一山本が思い切って引いてはたき,一山本が飛び出ると同時に翔猿も倒れ込んだ。軍配翔猿で物言い。スロー映像で見る限り同体に見えたが,軍配通りで翔猿の押し出し。

正代が左差し,右もねじ込んで浅いもろ差しとなったが体勢不十分,湘南の海が豪快な右からの小手投げ。正代負け越し。

 

翠富士が一度つっかけ。二度目,阿炎が珍しく右の張り差しから左上手,上手投げで振り回して崩し,翠富士を寄り切り。翠富士は虚を突かれたか。

琴勝峰が左の張り差し,若元春がかまわず左四つに組み,若元春が寄っていくと琴勝峰が左からの小手投げで体を入れ替え,琴勝峰の寄り倒し。若元春はうっちゃりにいったが先にかかとが土俵を割った。琴勝峰は左四つに組まれたが膂力でなんとかしてしまった。琴勝峰勝ち越し。

熱海富士が当たり勝って右四つ,しかし錦木の腰が重く攻め込めず,錦木が腰を振って熱海富士のまわしを切り,巻き替えを図りながら攻め,錦木の寄り切り。

寝屋川出身対決。豪ノ山と宇良が低く構えて激しい押し合い,宇良がわずかに引くと豪ノ山の押しが空を切り,宇良の引き落とし。宇良の絶妙な間合いの感覚。豪ノ山負け越し。

阿武咲が強く当たったが琴ノ若が柔らかく受け止め,すぐに阿武咲の足が流れて琴ノ若のはたき込み。阿武咲の気合が空振りした感じ。

大栄翔が突いて攻め,竜電が右からあてがって崩そうとし,大栄翔もこれを嫌がっていたが,竜電の体勢が低くなったところで大栄翔のはたき込み。

豊昇龍が左の張り差しから右四つで捕え,隆の勝が寄ろうとしたが,豊昇龍が冷静に右下手投げ。

玉鷲が一度つっかけ。二度目,両者強く当たって玉鷲が突いて攻めたが,霧島が左右からいなし,玉鷲が体勢を低くしたところで霧島のはたき込み。

両者すぐに右四つ,大の里が先に攻めたが,照ノ富士が豪快な左上手投げ。

 

琴ノ若が1敗,照ノ富士・霧島・豊昇龍が2敗で変わらず。

2024年大相撲初場所十一日目

琴勝峰が当たり勝って左四つで寄っていったが,隆の勝が土俵際で左からのすくい投げで残し,巻き替えてもろ差し,隆の勝が逆襲して寄り切り。隆の勝勝ち越し。

剣翔張り差し,美ノ海が構わず中にはいってもろ差し,これで美ノ海が寄っていったが土俵際で剣翔が巻き替えて両者左四つ,土俵中央に戻って剣翔が豪快な左からのすくい投げで崩し,剣翔の寄り切り。

島津海が当たり勝って右四つ,巻き替えてもろ差しとなり万全,佐田の海を寄り切り。

明生が当たり勝ち,一方的に押して遠藤を押し出し。遠藤負け越し。

武将山と平戸海が押し合い,平戸海が押し勝ってはたき込み。

一山本が突き放し,宝富士がかいくぐってまわしをつかみにかかったが,一山本がタイミングよくはたき込み。

湘南の海と友風が押し合い,友風が右からの喉輪で攻めて押し出し。

金峰山が立ち遅れたがすぐに突き返し,妙義龍がかいくぐって右四つになりかけたが中途半端な左上手投げで離れ,金峰山が再度突き放して押し倒し。金峰山は勝ったが右膝を痛め,苦悶の表情で花道を引き上げた。妙義龍負け越し。

御嶽海が一度つっかけ。二度目,御嶽海が右四つに組みにいき,錦木が粘って回り込んだが,御嶽海がついていってまわしが切れたが押し出し。

 

竜電が一度つっかけ。二度目,豪ノ山が当たり勝って押したが,一度は竜電押し返し,竜電が右四つで捕えたが豪ノ山も右四つになると先に仕掛け,右下手の位置がよく力が出て豪ノ山の寄り切り。竜電負け越し。

両者頭で当たって押し合い,翔猿が上手くいなして翠富士をはたき込み。翠富士負け越し。

正代が右四つで攻め込んだが熱海富士が回り込んで逃げ,正代が巻き替えて浅いもろ差しとなり再び寄っていったが,熱海富士が土俵際でかわして右からの突き落とし。逃げ切った熱海富士,意外と身軽で動ける。

玉鷲と若元春が押し合い,玉鷲が押しきれず引くと,若元春がそこで押し返して押し出し。玉鷲は組まれないように怖がっていたように見えた。若元春勝ち越し。玉鷲は幕内出場回数1283回で史上7位に。

宇良が低く潜ろうとして阿炎が突き起こす展開,阿炎がさっと引いてはたき込み。

琴ノ若と王鵬が押し合い,琴ノ若が強烈な左からのおっつけで崩し,琴ノ若の押し出し。琴ノ若10勝目。

霧島と大栄翔が押し合い,霧島の右からの良い突きが入って均衡が崩れ,霧島の突き出し。

豊昇龍が立ち合いで右四つで組み止め,大の里を右からの下手投げ。

照ノ富士が立ち合いすぐに阿武咲の右をたぐり,さらに左上手をとり,そのまま左に回り込んで阿武咲を寄り切り。

 

琴ノ若が1敗,照ノ富士・霧島・豊昇龍が2敗という上位陣だけの優勝争いに。

2024年大相撲初場所十日目

島津海と妙義龍が四つに組み,巻き替え合いがあって攻防の入れ替わりが激しい展開となったが,そのうちに妙義龍の上手が切れて島津海の左四つが完成,島津海の寄り切り。

剣翔が左からの張り差し,琴勝峰が止まらず攻めて先に左四つ,琴勝峰の寄り切り。剣翔は張り差しから続く攻め手が無かった。

佐田の海が当たり勝ち,左はず押し右上手で攻めて武将山を寄り切り。

両者強く当たって頭四つ,宝富士が左からいなして崩し,左を差して御嶽海を寄り切り。

平戸海が左をあてがう形で押していったが,友風が懸命に耐えて土俵際ではたき込み。

一山本が立ち合いの諸手突きで崩し,押し込んでから一気に引いて美ノ海をはたき込み。

湘南の海が立ち遅れ,遠藤の押し出し。湘南の海は9敗目,ケガを隠しているか心が折れているか。

明生が会心の立ち合いで当たり勝ち,すぐに右四つとなって錦木を寄り切り。目の覚めるような立ち合いだった。

翔猿と隆の勝が押し合い,翔猿が低く押し込んだが隆の勝が逃げ回り,そのうちに翔猿の足が流れて隆の勝のはたき込み。

 

豪ノ山が突き起こし,正代を押し出し。豪ノ山の押しが強かった。

阿炎が諸手突きから突いて攻めたが竜電がかまわず攻めて距離を詰めたが,押し合いとなって阿炎がひらりと右にかわし,阿炎の引き落とし。

若元春が押し合いを制して王鵬を押し出し。

両者頭で当たって頭四つ,玉鷲が押し勝ったが詰めを誤り,熱海富士が左にかわして脱出,玉鷲が向き直ると熱海富士が左を差して攻め込み,今度は玉鷲が下がりながら左を差してすくい投げ,両者が滑るように倒れ込んだが,軍配玉鷲。物言いがつかず,玉鷲の押し倒しとなった。スロー映像で見ると確かに熱海富士の左膝が先に設置しており,物言いがついていても軍配通りだろう。

両者潜るような立ち合いで頭四つ,押し合いから宇良が引いて呼び込み,翠富士の押し出し。宇良負け越し。

琴ノ若が差し勝ってもろ差し,大の里を寄り切り。本日の大一番,琴ノ若が完勝して格の違いを見せた。

豊昇龍が張り差し,大栄翔がかまわず攻め込んだが豊昇龍が右上手で捕え,さっと上手投げで崩して送り出し。

阿武咲が懸命に突いて攻め続けたが,霧島が耐えて回り込んで粘り,最後はひらりと左にかわして霧島のはたき込み。阿武咲は勝てる攻め方をしていたが,足腰の強い霧島を崩しきれなかった。

照ノ富士が立ち合いで右四つ,金峰山を左上手投げ。金峰山は立ち合いにもう少し工夫が欲しかった。いきなり組みに行くのでは勝てない。