2024年大相撲初場所十日目

島津海と妙義龍が四つに組み,巻き替え合いがあって攻防の入れ替わりが激しい展開となったが,そのうちに妙義龍の上手が切れて島津海の左四つが完成,島津海の寄り切り。

剣翔が左からの張り差し,琴勝峰が止まらず攻めて先に左四つ,琴勝峰の寄り切り。剣翔は張り差しから続く攻め手が無かった。

佐田の海が当たり勝ち,左はず押し右上手で攻めて武将山を寄り切り。

両者強く当たって頭四つ,宝富士が左からいなして崩し,左を差して御嶽海を寄り切り。

平戸海が左をあてがう形で押していったが,友風が懸命に耐えて土俵際ではたき込み。

一山本が立ち合いの諸手突きで崩し,押し込んでから一気に引いて美ノ海をはたき込み。

湘南の海が立ち遅れ,遠藤の押し出し。湘南の海は9敗目,ケガを隠しているか心が折れているか。

明生が会心の立ち合いで当たり勝ち,すぐに右四つとなって錦木を寄り切り。目の覚めるような立ち合いだった。

翔猿と隆の勝が押し合い,翔猿が低く押し込んだが隆の勝が逃げ回り,そのうちに翔猿の足が流れて隆の勝のはたき込み。

 

豪ノ山が突き起こし,正代を押し出し。豪ノ山の押しが強かった。

阿炎が諸手突きから突いて攻めたが竜電がかまわず攻めて距離を詰めたが,押し合いとなって阿炎がひらりと右にかわし,阿炎の引き落とし。

若元春が押し合いを制して王鵬を押し出し。

両者頭で当たって頭四つ,玉鷲が押し勝ったが詰めを誤り,熱海富士が左にかわして脱出,玉鷲が向き直ると熱海富士が左を差して攻め込み,今度は玉鷲が下がりながら左を差してすくい投げ,両者が滑るように倒れ込んだが,軍配玉鷲。物言いがつかず,玉鷲の押し倒しとなった。スロー映像で見ると確かに熱海富士の左膝が先に設置しており,物言いがついていても軍配通りだろう。

両者潜るような立ち合いで頭四つ,押し合いから宇良が引いて呼び込み,翠富士の押し出し。宇良負け越し。

琴ノ若が差し勝ってもろ差し,大の里を寄り切り。本日の大一番,琴ノ若が完勝して格の違いを見せた。

豊昇龍が張り差し,大栄翔がかまわず攻め込んだが豊昇龍が右上手で捕え,さっと上手投げで崩して送り出し。

阿武咲が懸命に突いて攻め続けたが,霧島が耐えて回り込んで粘り,最後はひらりと左にかわして霧島のはたき込み。阿武咲は勝てる攻め方をしていたが,足腰の強い霧島を崩しきれなかった。

照ノ富士が立ち合いで右四つ,金峰山を左上手投げ。金峰山は立ち合いにもう少し工夫が欲しかった。いきなり組みに行くのでは勝てない。