2023年大相撲九州場所千秋楽

三賞は,殊勲賞は優勝条件で熱海富士,敢闘賞は熱海富士と,今日勝てばの条件で一山本と琴ノ若,技能賞は該当なし。

 

錦富士が当たり勝って輝の左をたぐってから右四つ,輝も応じて右四つとなり先に寄っていったが,錦富士が土俵際で左からの小手投げを放ち,軍配錦富士で物言い。スロー映像で見ると両者の着地が同時,死に体になるのもほぼ同時で,協議の結果,同体取り直しとなった。二度目,輝と錦富士が互いに右四つ,錦富士が先に攻めて寄り切り。

平戸海と北の若が押し合い,平戸海の引き落とし。

竜電が外四つながら良い位置を引き,剣翔はもろ差しとなったが窮屈,竜電の寄り切り。

王鵬が当たり勝って押し込み,御嶽海を押し出し。王鵬勝ち越し。

妙義龍と友風が押し合い,友風が引いて呼び込み,妙義龍の押し出し。友風負け越し。

両者右四つから遠藤巻き替えてもろ差し,しかし遠藤がかえって窮屈となり,狼雅が左からの小手投げ。

金峰山が立ち遅れ,一山本が諸手突きからさっと引いてはたき込み。一山本は11勝目で敢闘賞受賞。

翠富士が張り差しから押し込んだが美ノ海が右四つで捕えると動きが止まり,翠富士が左からの小手投げで打開しようとしたが呼び込み,美ノ海がそこを攻め,まわしが切れたがそのまま押し出した。

7-7対決。豪ノ山が当たり勝って中に入り,はず押しで湘南の海を押し出し。豪ノ山勝ち越し。湘南の海負け越し。

7-7対決。ややふわっとした立ち合いから押し合い,佐田の海が翔猿の小刻みな押しをかいくぐって右四つで捕え,佐田の海の寄り切り。佐田の海勝ち越し。翔猿負け越し。

 

玉鷲が押し込み,高安が引いて逃げ回り,高安が逃げ勝って突き落とし。高安10勝目。

東白龍が引いて呼び込み,明生の押し出し。

宝富士が先に左四つとなって寄っていったが,正代が土俵際ではたき,軍配宝富士で物言い。スロー映像で見ると宝富士の右手と正代の右足かかとの接地がほぼ同時であった。二度目,宝富士が今度も先に左四つを作ったが,今度は正代が巻き替えに成功して浅いもろ差し,正代が逆襲して寄り切り。

7-7対決。宇良が中に入ってもろ差し,北青鵬が抱えたが,宇良がすぱっと左差し手を抜いて肩透かし,さらに右からの小手投げで崩して横につき,向き直ろうとした北青鵬を押し倒し。宇良がいいように攻めた。宇良勝ち越し。北青鵬負け越し。

北勝富士が低く攻めたが低すぎ,錦木のはたき込み。

阿炎が突いて攻めたが,朝乃山が突き返して突き落とし。

ややふわっとした立ち合いで若元春が左四つ,阿武咲を寄り切り。

これより三役。両者強く当たって押し合いになるかと思われたが,琴ノ若がすぐに引くと熱海富士が低すぎ,琴ノ若の引き落とし。この瞬間,霧島の優勝が確定した。琴ノ若は敢闘賞獲得。

豊昇龍が立ち合いで左四つで捕え,大栄翔を寄り切り。大栄翔は9勝で終戦

霧島が当たってすぐに霧島が右にかわし,貴景勝を突き落とし。締まらない千秋楽結びの一番であったが,貴景勝の状態を考えると仕方がなく,これは結びを豊昇龍・霧島としなかった割の側の問題であろう。

 

霧島は2敗を守って堂々たる二度目の優勝となった。来場所は綱取りである。13勝優勝か14勝同点なら横綱昇進だろう。霧島は年間62勝で最多勝も獲得。なお,モンゴル出身力士の合計で100場所目の優勝とのこと。