2023年大相撲九州場所六日目

北の若が右四つで捕えて寄ろうとしたが,友風が内掛けで逆転。

両者頭から当たってその後も一山本が二度頭をぶつけて押し込み,錦富士をはたき込み。

狼雅が押していなして離れて取る相撲をとっていたが,宝富士が左上手で捕えると狼雅も向き直ってもろ差し,宝富士が巻き替えを図ると狼雅が右下手出し投げで回り込み,宝富士が追いすがると狼雅が引き,この際に右足のかかとが土俵を割りかけたが相撲が続行,宝富士が押しに変えてまわしを離すと,狼雅が右前まわしを離さずに引き付けて右下手捻り。物言いがつき,やはり途中で狼雅の右足かかとが土俵を割りかけた点が注目され,長い協議となったが,ぎりぎりで宙空を浮いていたと判断されて軍配通りとなった。

剣翔と東白龍が押し合い,剣翔が次第に優勢となり,東白龍が回り込んで脱出しようとしたが間に合わず,剣翔の押し出し。

玉鷲が突き放そうとしたが,美ノ海が素早く中に入って左前まわしをつかみ,美ノ海の寄り切り。

竜電と王鵬が押し合い,竜電が優勢に進めて王鵬が逃げ回っていたが,竜電が深い左下手で捕え,王鵬は抱えて辛抱するとやや膠着。竜電がじりじりと圧力をかけて深い右上手,やや不格好ながら王鵬を寄り切った。

妙義龍が先に左四つの形を作り,琴恵光を寄り切り。

両者頭で当たって平戸海が先に右四つの形を作り,御嶽海が重くやや苦しんだが,平戸海の寄り切り。

佐田の海が先に右四つの形を作って深い下手と浅い上手の理想形,熱海富士は右下手をとったが左上手が取れず,重い腰で粘ったが,佐田の海が攻めきって寄り切り。

金峰山が押して攻めたが湘南の海が右下手をとって捕え,金峰山が引いて回り込むと湘南の海がついていってもろ差し,金峰山も動きを止めて巻き替えを図り,浅い右差しをねじ込むと左上手もとって四つ相撲の姿勢となった。湘南の海がしかたなく右下手投げで振り回したが呼び込み,向き直ってもろ差しとなったが,金峰山が外四つながら勢いのまま寄り,金峰山の寄り切り。攻防の入れ替わりが目まぐるしい相撲。

 

阿武咲が強く当たって攻め込んだが足が流れ,隆の勝の右からの小手投げ。

翠富士が差し勝ってもろ差し,遠藤が肩越しの右上手をとったがさすがに無理があり,翠富士がこれを切って右からのすくい投げで崩し,翠富士の寄り切り。

錦木が中に入ってもろ差し,北青鵬が外四つでこらえようとしたが,錦木が豪快につり上げて崩し,錦木のつり出し。

宇良と明生が押し合いから頭四つ,明生がすぱっと引いたが宇良がついていき,明生が飛んでいくと同時に宇良も前のめりに倒れ込んだ。軍配宇良で物言いがついたが,軍配通りで宇良の押し出し。

阿炎が諸手突きから突いていったが,若元春があてがって耐えて左を差すも,阿炎が機敏に動いて豪快な右からの小手投げ。

大栄翔が当たり勝ったが,正代がすぐに引くと耐えきれず,正代のはたき込み。

北勝富士が必死に攻め続けて琴ノ若が重い腰を活かしてじりじりと回り込みながら耐える形,北勝富士が左・右と続いていなしたが,右からのいなしでかえって自分の体勢が崩れ,琴ノ若が逆襲して押し出し。

両者頭で当たって押し合いになるかと思いきや,すぐに霧島の足が流れて豪ノ山の右からの突き落とし。豪ノ山の当たりが強かった。豪ノ山は大関戦初白星。

翔猿が右に変化したが貴景勝がついていって押し合い,次第に貴景勝が優勢となって送り出し。

豊昇龍と高安が激しい押し合い,密着する形になってから豊昇龍が左四つ,豊昇龍が強引な右からの小手投げをうったが強引すぎて決まらず,右足もかけて掛け投げに移ったが,そこで高安が豊昇龍の右足をすくって小股すくい。高安お見事。

 

豊昇龍と霧島が敗れて大関陣が少し後退した。