2022年大相撲春場所十日目

魁聖栃ノ心が右四つがっぷり,栃ノ心魁聖の上手を切って寄り切った。

両者頭で当たって押し合い,琴勝峰が荒篤山を押し出し。

二度立ち合い合わず。三度目,押し合いから豊山が押していったが,天空海がつき膝。

千代丸が当たってすぐに寄ろうとしたが,錦木が少し引きながら左からの小手投げ。

一山本が押し込んだが,琴恵光が土俵際でもろ差しとなって押し返し,一山本が外四つで再度攻め込んだが,琴恵光が強引に右からのすくい投げ。琴恵光が激しく鼻から出血している。

輝が押していったが志摩の海が左右からおっつけつつ逃げ回り,輝が追いすがると志摩の海が左からの突き落とし。決まり手はとったりがとられたが,決まり方がよく見えなかったのでなんとも言えない。

千代大龍がMSPに失敗して呼び込み,翔猿の押し出し。

若元春が攻め込んだが,照強が若元春の右をたぐって逆とったり。決まり手は肩透かしが取られたが,逆とったりで良かったようにも思う。

千代翔馬と妙義龍が離れて取る展開,千代翔馬が二度蹴返しを見舞ったがかえって呼び込み,妙義龍が攻め込んだが足が流れ,千代翔馬のはたき込み。

押し合いから碧山が引いて呼び込んだが,土俵際で上手く体を入れ替えて佐田の海を寄り切り。あそこで入れ替わられるようでは佐田の海の調子が悪すぎる。

 

阿武咲の当たりを霧馬山が組み止め,なおも阿武咲が寄ろうとしたが,霧馬山が切れ味鋭い左下手投げ。

隠岐の海が左四つで形をつくり,明生を寄り切り。不調対決は隠岐の海が制した。

逸ノ城がもろ差しで玉鷲を捕らえて寄り切り。

大栄翔と琴ノ若が押し合い,琴ノ若のはたき込み。

隆の勝と宇良の押し合い,隆の勝が制して押し出し。

豊昇龍が右差し左おっつけで攻めて高安がこらえる展開,高安が左からの小手投げで崩すと両者の体が離れて押し合いからの頭四つ,こうなると高安の相撲は長くなりがちである。豊昇龍が突き放すと再び押し合い,豊昇龍が右差しをこじ入れたが高安が左上手で頭をつけ,豊昇龍がこれを嫌って巻きかえをねらうがかえって高安が得意の左四つ,豊昇龍が苦し紛れの右からの小手投げ,さらに首投げをうったが聞かず,高安が寄り切った。1分超の熱戦。

阿炎が突き放そうとしたが若隆景崩れず,阿炎が引いて呼び込み,若隆景の寄り切り。若隆景の額が割れて大出血。血でもぎとった白星である。

北勝富士が先にまわしをとって左四つの良い形,御嶽海が動けなくなり,北勝富士の寄り切り。

貴景勝が突いて引いて回り込んでといつもの攻めといなしを繰り返し,宝富士を肩透かし。

正代が浅い左四つながらそのまま攻め,遠藤を寄り切り。正代は馬力が戻ってきた。

 

今場所はここまで熱戦が多くて良い。好調の力士と不調の力士がくっきり分かれてしまっているのが少し気がかり。