大相撲三月場所初日

鶴竜が休場。幕下では筆頭の勢と琴勇輝の両者が休場で心配である。

 

奄美が先に攻めて徳勝龍を押し出し。

英乃海がもろ差し,肩透かしやすくい投げで崩して魁聖を左上手投げ。

豊山が強い立ち合いで浅いもろ差し,はず押しのような形で剣翔を寄り倒し。

千代翔馬が張り差しをうったが琴恵光効かず,琴恵光が右からの小手投げで崩して千代翔馬を押し倒し。千代翔馬は張り差しを読まれているので打たないほうが良かった。

照強が一度つっかけ,というよりも碧山が立てず。二度目,照強が中に入ったが碧山が落ち着いて右からの小手投げ。

両者頭で当たって明瀬山が右四つ早く寄っていき,琴勝峰を左からの突き落とし。

竜電が一度待った。二度目,離れて取る展開となり千代大龍の肩透かし。

翠富士が当たってすぐに左に動き,豊昇龍を突き落とし。豊昇龍は立ち合い低すぎ,逆に翠富士はかわす立ち合いの変化ではなく当たってから素早く動いたので完璧にはまった。

千代の国が一気の出足,翔猿は立ち合い中途半端で失敗し,千代の国の押し出し。

輝が一気の出足,琴ノ若を押し出し。

逸ノ城が先に右四つ,栃ノ心を左上手投げ。

 

玉鷲が突いて攻めたが,隠岐の海が土俵際で玉鷲の右腕をたぐり,両者ほぼ同時に土俵を割った。軍配は行司がかなり迷って玉鷲。物言いがついて短い協議の末,玉鷲の右足がわずかに早かったと見られて勇み足,隠岐の海の勝ちとなった。同体取り直しでもよかったと思う。

妙義龍が一気の出足,遠藤を押し出し。遠藤は当たってすぐにはたきに行っていて,全く足が出ていない。

志摩の海一度つっかけ。二度目,志摩の海が低く当たって攻勢,霧馬山も組み止めようとしたが志摩の海が頭をつけていてまわしが遠く,そのまま志摩の海が押し出し。志摩の海が初日から良い相撲をとった。

高安と明生が押し合いから左四つがっぷり,高安が先に攻めて上手投げをうったが,明生が合わせて左下手投げ,なんと明生が投げ勝った。セオリーで言えば先に仕掛けた方,上手投げが有利だが,明生は引き方や膝の掛け方がよく,高安の投げを上回った。決まり手は膝の掛け方から,下手投げではなく掛け投げがとられた。

若隆景が先に攻めたが引いて呼び込み,隆の勝が押し返して土俵際の攻防,若隆景が左上手投げで粘って両者ほぼ同時に土俵を割り,軍配は若隆景で物言い,同体取り直し。これはこれしかないという判断だろう。二度目,今度は隆の勝が落ち着いて押して若隆景を押し出し。

照ノ富士が左四つで北勝富士を捕え,左下手投げ。照ノ富士は初日の対戦相手が押し相撲力士でやや不安だったが,耐えて捕えることができていた。

両者頭で当たって貴景勝が当たり勝ち,阿武咲を押し出し。貴景勝はこの調子でいけばカド番は脱出できそう。

宝富士が先に攻めて左四つになりかけたが,朝乃山が余裕を持って右からの突き落とし。

御嶽海が先に攻めてもろ差し,正代を寄り切り。今日は強い方の御嶽海が出てきた。

白鵬が右の張り差しから浅い左四つで一気の出足,大栄翔が土俵際でうっちゃろうとしたが間に合わず,白鵬の寄り切り。

 

白鵬は229日ぶりの白星。また横綱として36歳0ヶ月での白星は年6場所制以降で史上初,35歳11ヶ月の千代の富士の記録を塗り替えた。