2021年大相撲初場所千秋楽

殊勲賞は大栄翔,技能賞は(今日勝てば)翠富士と照ノ富士・(優勝すれば)大栄翔,敢闘賞は(今日勝てば)琴ノ若と明瀬山。

幕下は9人による優勝決定戦だった。意外にも25年ぶりとさして珍しくもなかった。十両は剣翔が勢の休場による不戦勝で優勝。

 

英乃海がもろ差しをうかがいながら低く攻め,天空海を押し倒し。決まり手は突き出しにも見えた。

7-7対決。妙義龍が低く攻めて豊山を押し出し。豊山負け越し。妙義龍勝ち越し。

翔丸二度つっかけ。三度目,徳勝龍が先に攻めたが引いて大きく呼び込み,大翔丸の押し出し。

翠富士と翔猿の引きも交えての押し合い,翠富士の肩透かし。翠富士は技能賞獲得。翠富士は今場所の9勝のうち5勝が肩透かしであった。

輝が右差しで攻めていったが,明瀬山が差し手をたぐって網打ち,両者同時に土俵を割ったが,軍配明瀬山で物言い。協議の結果同体取り直しとなった。明瀬山の勝ちで良かった気がするが。二度目,明瀬山の張り差しも効かず,輝が左からおっつけて崩し,一方的に押して押し出し。明瀬山は惜しくも敢闘賞ならず。

碧山と竜電が押し合い,碧山が押し勝って押し出し。

遠藤がもろ差し,琴ノ若を寄り切り。琴ノ若も敢闘賞ならず。

玉鷲が琴恵光を突き出し。

照強が両前まわし良い位置を引いて栃ノ心を寄り切り。

 

阿武咲が一気の出足,豊昇龍を寄り倒し。

佐田の海が左四つで寄っていったが琴勝峰が土俵際でうっちゃり,両者ほぼ同時に倒れて軍配佐田の海で物言い。協議の結果,佐田の海の右足が勇み足と判定され,軍配差し違えで琴勝峰の勝ちとなった。

志摩の海が今日も低く押して攻め,宝富士がなんとか組んだが右下手,志摩の海が左上手良い位置をとっておっつける形で絞り,そのまま志摩の海が寄り切った。今場所の志摩の海は良い相撲が多かった。

大栄翔が一気の出足,隠岐の海を押し出し。隠岐の海負け越し。大栄翔は初優勝と技能賞を決めた。

ふわっとした立ち合い,逸ノ城が先に攻めたが北勝富士が上手く回り込み,北勝富士の押し出し。

御嶽海が一方的に押して霧馬山を押し出し。

これより三役。高安が右下手をとったが隆の勝が振りほどき,互いに体勢低く押し合い,引き合いになって隆の勝がはたき込み。

照ノ富士が外四つ,明生が思い切って引いてまわしを切ったが照ノ富士がついていって左四つ,明生が蹴返しをうつも照ノ富士がこらえ,照ノ富士は右腕で極めて左差しを効かせて寄って崩し,そのまま左からのすくい投げ。照ノ富士は技能賞獲得。照ノ富士は2場所計で24勝となり,大関復帰目安は来場所9勝となった。

正代が浅いもろ差し,朝乃山が両側から挟み付けて寄り,正代をそのまま押し出した。正代は4敗まで後退し,両大関が優勝から2差という結果で終戦となった。

 

技能賞は1場所で3人は史上初。

大栄翔は埼玉県民として初めての優勝,また初場所は6年連続で初優勝の力士による優勝となった(琴奨菊稀勢の里栃ノ心玉鷲・徳勝龍・大栄翔)。追手風部屋十両でも剣翔が優勝してダブル優勝となった。