解説の舞の海が「今場所の土俵は魔物が潜んでいる」と言っていたが，確かに。
荒鷲左に思い切り変化し，千代翔馬をはたき込み。
大栄翔が押し勝って佐田の富士を押し出し。佐田の富士に覇気がない。
もつれたが土俵際貴ノ岩が残して玉鷲を左下手投げ。貴ノ岩は自滅覚悟の思い切りの良い投げだったのが功を奏した。
蒼国来が右のかち上げから左四つ，右から振ってもろ差しに変わり佐田の海を寄り切った。決まり手は最初押し出しと発表されたが，まわしが切れていなかったので，やはり寄り切りに変更された。
千代鳳が北播磨を押し出し。千代鳳が的確に押した。
輝の立ち合いが良く，豪風攻め込もうとしたが足が前に出ず，輝が左から突き落とし。
逸ノ城右四つ，錦木もろ差しを狙って巻き替えると逸ノ城巻き替え返し，錦木そこをねらって寄ったが逸ノ城こらえ，右四つがっぷりとなって一度膠着。錦木なおも巻き替えてもろ差し，逸ノ城外四つとなって再度膠着し１分経過，じりじりと両者のスタミナが削られる中，錦木左下手で打開せんとしたがすでに威力無く，逸ノ城が寄り切った。熱戦。
豊響つっかけて一度待った。二度目またも豊響つっかけ。三度目，碧山諸手突きからすぐに引き，豊響を引き落とし。
徳勝龍引いて呼び込み，遠藤が押し出し。遠藤今場所初白星。
千代の国が立ち合い当たってすぐに引き，嘉風をはたき込み。
宝富士が左からいなして崩し，大翔丸を押し出し。宝富士勝ち越し。勝ち越しインタビューでまたしても「松葉杖が取れた」と安美錦の名前が出た。さすがは安美錦としか言いようがない。
正代左上手，御嶽海左下手の半身で膠着，１分40秒経って正代思い切って寄って寄り切った。御嶽海負け越し。
琴勇輝やや変化気味に立ち，妙義龍が攻めこむと琴勇輝の右からのすくい投げ。変化としては中途半端だったが，むしろだからこそ妙義龍が攻め込んでくれたようにも見えた。琴勇輝今場所初白星。
魁聖右四つ，終始攻めて隠岐の海を寄り切り。魁聖良い攻め。
松鳳山思い切って右に変化し，稀勢の里を突き落とし。この場面，この状況で変化する松鳳山の肝の太さよ。
照ノ富士左上手を取って万全かと思われたが，勢が右を抜いて小手投げで逆転。勢は昨日のアレで何かが吹っ切れたか。照ノ富士はカド番で５−５，まずい状況になってきた。
栃煌山左四つ，巻き替えてもろ差しになって寄ったが，豪栄道懸命にこらえてはたき込み。豪栄道，今日は耐え切った。意地である。決まり手は左上手投げを取った。
日馬富士が体勢低く攻めて足を取り，高安を渡し込み。日馬富士さすがの発想。日馬富士勝ち越しで，高安２敗に後退。
白鵬と栃ノ心右四つがっぷり，栃ノ心つって攻めたが白鵬こらえ，左上手出し投げで崩して両前まわしの外四つとなり，栃ノ心を寄り切った。白鵬がかなり苦労した。白鵬勝ち越し。
最高成績が２敗まで後退。優勝ラインが久々に３敗になりそう。稀勢の里はメンタルが３場所前以前に戻ってしまって不安定であるし，白鵬も精彩を欠き，日馬富士も本調子ではなさそうで，とはいえ当然高安と宝富士の平幕優勝という線は薄く，本当に優勝争いが混沌としてきた。まあ，こうなると強いのは白鵬であるが……
