大相撲五月場所千秋楽

北太樹速攻で蒼国来を寄り切り。後半調子を落としていた力士が,千秋楽だけふと調子を戻すことがあるが,やはり最終日だと何か吹っ切れるのだろうか。蒼国来は8−7で終戦。こちらも終盤4連敗でスタミナが切れた感が強い。
豊響が右四つで千代丸を寄り切り。豊響勝ち越し。千代丸は5−10で兄弟そろって大敗の様相。
栃乃若右四つで時天空を寄り切り。時天空負け越し。
大砂嵐今日はかち上げず右差し,はたいて左上手投げ,これで完全に崩して旭秀鵬を寄り切り。確かに一つ一つの動きは雑だが,技をきちんとつなげているという点では技巧的ですらある。少なくとも把瑠都よりは相撲を覚えるペースが早い。今場所は途中から右かかとを痛めていたようだが,ふんばれなかったであろう。よく二桁勝ったと思う。
臥牙丸が一気の出足で隠岐の海を寄り切り。
7−7対決。妙義龍と荒鷲両者右差し,荒鷲寄ると妙義龍思い切り下手投げ,両者の体が飛んだ。軍配妙義龍で物言いがついたが,荒鷲の手が先に着いており,軍配通り。妙義龍ぎりぎりの勝ち越し。荒鷲は負け越し。
舛ノ山左から差して攻め続けたが徳勝龍しのぎ,逆転の右上手投げ。
玉鷲一気の出足で出ていったが,佐田の海土俵際でひらりとかわして左からの突き落とし。佐田の海は10勝で,親子での新入幕敢闘賞は史上初とのこと。
松鳳山もろ差しながら組み止められ,照ノ富士抱えてつり出し。照ノ富士らしい巨体を活かした相撲。
遠藤と貴ノ岩互いに左差し,貴ノ岩右上手を取ったが遠藤絞ってまわしを切り,もろ差しをうかがわせて貴ノ岩の意識をそらしたところ,左から強烈な下手投げ。こういうの見ると,遠藤の技巧とセンスは抜群だと思う。


安美錦左上手をとり,回りこんで崩して豊真将を寄り切り。土俵際きわどく物言いがつき,同体取り直し。二回目,安美錦右四つがっちりで捕え,豊真将を寄り切った。安美錦10勝で返り三役が見えてきた。
宝富士が千代大龍を力強く寄り切り。最後は4連勝で4−11で終戦
豪風常幸龍をはたきこみ。
碧山が魁聖を押し出し。碧山勝ち越し。多くは言うまい。ここで安部首相登場。
千代鳳が低く押して高安を押し出し。
嘉風がいなして旭天鵬を送り出し。
勢右差しが入るも攻められず,栃煌山が左から突き落とし。勢は千秋楽負けたが敢闘賞。栃煌山は10勝。ここ三場所はすべて三役で30勝。あと3勝足りない。


これより三役。豪栄道右四つで琴奨菊を寄り倒し。琴奨菊は全日程をこなして5−10というのは,相当まずいのでは。豪栄道は14場所連続関脇の新記録。豪栄道は殊勲賞受賞。
鶴竜稀勢の里突き合い,稀勢の里が突き勝って稀勢の里の押し出し。稀勢の里13−2で終戦,最後の一番の結果に優勝争いを託す。
白鵬張り差しからの左上手早く,がっちりと捕えて日馬富士を上手投げ。意外にも極めてあっさり勝ち,14−1で優勝決定。


非常におもしろい場所であった。白鵬が29回目の優勝。