2023年大相撲秋場所十日目

両者立ち合いで左四つ,北青鵬が最初は肩越しの上手だったが引き付けて形を良くし,つり気味に錦富士を寄り切り。

金峰山が一度つっかけ。二度目,金峰山が左に変化して左上手,剣翔が前のめりとなり,金峰山の上手出し投げ。

遠藤が立ち合い当たり勝ち,突き放して妙義龍を押し出し。

翠富士が立ち合いで中に入り,輝が右を巻き替えたが翠富士は右差しを深くし,蹴返しを飛ばしてから一気に引き,翠富士の肩透かし。

琴恵光が当たり勝って右差し,左からは強烈におっつけてもろ差し,大翔鵬を寄り切り。大翔鵬負け越し。

平戸海が差し勝ってもろ差し,千代翔馬を右からのすくい投げ。

高安が立ち合いあまり強く当たれず,突き放して押し合いにいったが,一瞬引いてはたこうとしたところ,熱海富士が押し返すと高安が脆くも吹っ飛んだ。決まり手は押し倒し。高安は押し返された際に腰が入ったようで,明らかに腰の痛みでなかなか立てず,花道も歩くのが辛そうな様子であった。明日以降は大丈夫だろうか。

両者頭から当たって押し合い,先に王鵬が引いていなしたが琴勝峰がついていき,今度は琴勝峰が引くと王鵬が前のめりに倒れ,琴勝峰が横について押し出し。琴勝峰が良い相撲を取った。

阿武咲が終始攻め続け,佐田の海が二度いなしたがついていって阿武咲の押し出し。阿武咲がよくついていった。

竜電が一度つっかけ。二度目,碧山が突いて攻めていたが竜電崩れず,碧山が引くと呼び込んで竜電もろ差し,竜電の寄り切り。

 

豪ノ山と御嶽海が押し合い,御嶽海が左からいなしたところで豪ノ山が中に入って右差し,御嶽海も応じて四つ相撲に。右四つがっぷりとなってから御嶽海が左から振り回して豪ノ山の上手を切り,御嶽海が引き付けて寄ると豪ノ山が上手を取り返してこらえ,体を入れ替えて土俵中央に戻った。今度は豪ノ山が引き付けて寄ったが,御嶽海が右から振り回して右下手投げ。互いにスタミナを使い切る熱戦。

宝富士が差し勝って左四つ,湘南の海が右からの小手投げを二度三度と離して一度は振りほどいたがそこでスタミナが切れ,宝富士が右四つに組んで寄り切った。

玉鷲が突いて攻めたが攻めきれず間合いが詰まってしまい,左四つで組む形となって正代が左からのすくい投げ。玉鷲が土俵下に落ちたときに軽い脳震盪になったようで,花道で少しふらふらしていた。

隆の勝が一度つっかけ。二度目,阿炎が左に大きく変化して隆の勝がつっこみ,阿炎の押し出し。

翔猿が一度つっかけ。二度目,翔猿が下がるような立ち合い,北勝富士が猛烈に押し込み,翔猿がはたきながら逃げ回ったが,終始北勝富士がついていって押し出し。

琴ノ若が押し合いを制して明生を押し出し。

立ち合いは朝乃山が当たり勝ったが,大栄翔が突いて押し返し,朝乃山がさらに押し返そうとしたところで大栄翔が左からの突き落とし。

豊昇龍が左の張り差しからもろ差し,若元春を寄り切り。豊昇龍が目の覚めるような相撲で完勝。

貴景勝が一気の出足で攻め込み,宇良が思い切って引いてはたき込み,軍配宇良で物言い。着地したのは貴景勝が完全に先だが,宇良は空中で体が沿っていて技をかけているとは言えず死に体,判断が難しい。協議の結果,同体取り直しとなった。二度目,宇良の立ち合いが低すぎ,貴景勝が当たってすぐにはたき込み。貴景勝が読みで上を行った。

錦木が当たり勝って右で抱え,左差しをうかがいながら押し続け,霧島を寄り切り。

 

優勝争いは1敗の熱海富士が先頭,2敗に高安,3敗は貴景勝他5名という混沌とした情勢。