2023年大相撲名古屋場所十四日目

武将山が立ち合いすぐに足がそろってしまい,玉正鳳が突き落とし。玉正鳳は幕内でとって初めての白星。

琴勝峰が差し勝って右四つ,宝富士が左からの小手投げで粘り,琴勝峰の右下手が折れそうなくらい曲がっていたがこらえ,二度三度と同じ展開があった後,琴勝峰が右下手出し投げをうつと宝富士が合わせて上手投げ,どちらも決まらず土俵中央に戻ったあたりで宝富士のスタミナが切れ,琴勝峰が寄り切った。熱戦。

金峰山が突き起こして右下手を取ったが上手がなく,むしろ湘南乃海が右四つで形をつくって攻めたが決まらず,金峰山が思い切って右下手投げをうち,湘南乃海を投げ飛ばした。金峰山が7-7。

遠藤が一度つっかけ。二度目,ややふわっとした立ち合いで遠藤が当たり勝ち,妙義龍を押し出し。妙義龍負け越し。

豪ノ山と隆の勝が押し合い,豪ノ山が左からいなして突き落とし。隆の勝7-7。

伯桜鵬が左下手で組み止め,北勝富士も左下手をとるが両者上手がなく膠着,北勝富士が引き付けて巻き替えようとしたが失敗して再び膠着。北勝富士が右上手投げで崩して振りほどき,続けざまに押していったが,伯桜鵬が土俵際で右にかわして突き落とし。物言いがついたが軍配通り。両者が3敗で並んだ。

碧山が突き放し,錦富士をはたき込み。碧山勝ち越し。

大翔鵬が差し勝って右四つ,高安が右下手投げで打開しようとしたが呼び込み,大翔鵬が左上手を取って寄り切った。両者不調気味の相撲。高安負け越し。

琴恵光が当たり勝って中に入り,玉鷲を寄り切り。琴恵光勝ち越し。

剣翔が諸手突き,翠富士がこれをかわして中に入り,剣翔が両側から強烈に極めて極め出しにいくと翠富士がもがき,剣翔が左からの小手投げ,翠富士がこれを引き抜いたが裏を向き,剣翔の送り出し。

 

明生が押し込んで左四つ,北青鵬が肩越しの右上手で膠着,明生が左からの外掛けで崩して横に付き,明生の寄り切り。明生7-7。

正代と王鵬が押し合い,王鵬が引いて呼び込み,正代の押し出し。

御嶽海が立ち合いから押し込んだが,佐田の海が左からいなし,御嶽海が向き直ると佐田の海右四つ,佐田の海の寄り切り。

錦木が差し勝って左四つとなったが,竜電が下がりながら巻き替えてもろ差し,錦木が外四つになって足が止まり,錦木が左からの強引な小手投げ,竜電で合わせて右からの下手投げで投げの打ち合い,竜電が投げ勝った。錦木が4敗に後退。

翔猿が押し合いから右上手をとって横に付き,足を何度かとばして裾払いにいくが千代翔馬がこらえてやや膠着,ここで行司がまわし待った。千代翔馬のまわしが直された。この間に千代翔馬の腰が浮き,再開後にすぐに翔猿が右上手投げで崩し,翔猿の送り出し。千代翔馬はやや不運だったか。翔猿勝ち越し。千代翔馬負け越し。

両者右差し,琴ノ若が圧力をかけて崩し,宇良がたまらず引いて肩透かしをうつが決まらず,琴ノ若の押し出し。琴ノ若10勝目。宇良負け越し。

阿炎が突いて攻め,平戸海が低くかいくぐって攻め込んだが低すぎ,阿炎が引いてはたき込み。

若元春が左に変化したが中途半端で失敗,豊昇龍がついていって左四つ,豊昇龍が右からの小手投げ。豊昇龍は望みを残す11勝目。若元春は二桁にも後が無くなった。

大栄翔が左に変化して阿武咲をはたき込み。ここに来て二番連続で変化を見ることになるとは。土俵の雰囲気が一気に冷えてしまった。

朝乃山が右四つで捕え,霧島を右からの下手投げ。霧島負け越しで来場所カド番となった。朝乃山7-7。

 

3関脇は豊昇龍が11-3で明日勝てば計33勝達成だが,3人全滅を避けるために32勝でも昇進するかもしれない。大栄翔は明日勝って32勝だが,今日の変化の印象が非常に悪く,32勝に乗っても流されるかもしれない。若元春は明日勝って31勝。若元春はいずれにせよ来場所に持ち越しで,明日負けて9勝なら一から出直しだろう。

優勝争いは豊昇龍と北勝富士と伯桜鵬が3敗で並んだ。千秋楽に豊昇龍ー伯桜鵬戦が組まれたので4敗勢の優勝は消滅した。