2023年大相撲名古屋場所九日目

武将山が終始押し続けて右からおっつけ,宝富士は左の差し手が入らず押し返せず,宝富士が土俵際ではたいたが,武将山の押し出し。しかし,スロー映像で見ると実は宝富士のはたきで武将山の右腕が蛇の目の砂を払っており,誤審の可能性がある。

伯桜鵬が左に変わり気味に立ち,大翔鵬が向き直って押し合い,伯桜鵬が浅いもろ差しとなったが大翔鵬が抱え,大翔鵬の馬力が出て寄り切った。

遠藤が押し勝って左差し,豪ノ山が引いて遠藤の押し出し。

碧山が一方的に突いて千代翔馬を押し出し。

剣翔が先に左四つになって攻め込んだが,竜電が下がりながら右上手を取って耐え,土俵際で体を入れ替えて竜電の寄り切り。

差し手争いの押し合いから湘南乃海が思い切って引き,琴恵光をはたき込み。琴恵光が勢いよく土俵を割ったので館内がどよめいていた。

互いに低い立ち合い,妙義龍がさっと引いて琴勝峰をはたき込み。さすがに琴勝峰は低かった。

金峰山が突き起こして攻め込んだが,土俵際で足がそろって玉鷲の突き落とし。しかし物言いがつき,映像で見ると玉鷲が土俵際で踏ん張った際に玉鷲の左のかかとが蛇の目の砂を払っており,軍配差し違えで金峰山の押し出し。

押し合いから佐田の海が先に右四つの形をつくって高安を寄り切り。佐田の海は合口が悪く,対高安戦9回目で初めて勝った。

北勝富士が低い立ち合いから一気の出足,一方的に押して王鵬を押し出し。北勝富士勝ち越し。北勝富士は5場所ぶりの勝ち越しとのこと。

 

隆の勝が低く押し込んで左おっつけ右喉輪,北青鵬が土俵際で右からの小手投げをうつが苦し紛れ,背を向けてしまい隆の勝の送り出し。

同高校同学年対決。両者低く当たって阿武咲が押し込み,錦富士を押し出し。

翠富士が先に左四つを作って右上手投げで崩して寄っていったが,正代が土俵際でこらえて左からのすくい投げで土俵中央に戻し,今度は正代が左の腕を返して崩して寄り切った。正代は左腕の使い方が巧み。

御嶽海が中に入ってもろ差し,錦木が外四つで土俵際で耐えると,御嶽海の動きが止まったところで今度は錦木が寄っていき,外四つのまま寄り切った。錦木勝ち越し。

翔猿が低く押し込んで右下手,琴ノ若がこれを抱えて強引な左からの小手投げをうったが,翔猿がこれを引き抜くと再び押しに変え,翔猿の押し出し。

両者突いて攻めようとしたが大栄翔が耐えると阿炎の突きがすっぽ抜け,大栄翔が左からいなして押し出し。

平戸海が一度つっかけ。二度目,両者押し合いから平戸海が中に入りかけて浅いもろ差し,豊昇龍が右から小手投げ,右足をかけて強引な掛け投げ,平戸海が必死に耐えていたが,豊昇龍が投げきった。豊昇龍はよくあれを投げきった。

若元春が差し勝って左下手,下手投げでやや呼び込み,宇良が巻き替えて右四つに変わったが,若元春が構わず攻めて右からの豪快なすくい投げ。

霧島が一度つっかけ。二度目,明生が当たり勝って攻め込んだが,霧島が左をこじ入れてすくい投げでこらえ,土俵中央に戻して霧島の右からの突き落とし。霧島が押し込まれた際に背中を反って顔をしかめていた。背中は治っていないようだ。

 

3関脇は豊昇龍が8-1。大栄翔と若元春が7-2。3人とも好調で来ており,後半に入っても大関取りが継続している。