大相撲九州場所六日目

魁聖が密着して押し,千代丸を押し出し。千代丸も得意の形の1つではあるが,魁聖の圧力が勝った。

阿炎が突いて攻めると佐田の海がとったり,阿炎が引いてやや呼び込んだが,佐田の海も足が流れて,阿炎が佐田の海の首を両手でひねって徳利投げ。攻防が目まぐるしく変わる相撲で,レア決まり手が出た。平成30年九月の11日目(安美錦豪風に決めた)以来とのことなので,意外と間が空いていない。

松鳳山と輝が突き合い,輝が突き勝って突き出し。

千代の国がおっつけ,たぐって左から攻めると栃ノ心が一度は向き直ったが,千代の国が攻め続けて押し出した。栃ノ心は全く組ませてもらえず。

空海が一度つっかけ。二度目,石浦が立ち合い左に変化して天空海をはたき込み。天空海はつっかけてしまった時点で負けた感じはする。

千代大龍がMSPで豊山をはたき込み。

琴ノ若がやや右に動いて立つと突き合い,序盤でペースをつかんで碧山を突き出し。

北勝富士が低く攻め込んだが,英乃海が左差しをうかがって受け止めると,するっと引いてはたき込み。北勝富士の圧力も良かったが,英乃海の腰も重かった。

互いに低い立ち合い,押し合いの雰囲気から翔猿がさっといなすと照強が裏を向き,翔猿の送り出し。

琴恵光と志摩の海が体勢低く押し合い,琴恵光が左上手をとったが,志摩の海が左から突き落とすとあっさり膝から崩れた。

 

両者離れて様子をうかがっていたが,宇良が高安の右足をとって足取り。高安は様子をうかがっていた割に右足が無防備だった。

豊昇龍一度つっかけ。二度目,豊昇龍が先に左四ついい形を作り,千代翔馬が足を飛ばして崩そうとしたが豊昇龍かわし,逆に豊昇龍が外掛けからの切り返しを決めた。

玉鷲が一気の出足,遠藤を押し出し。

阿武咲が一方的に攻めて若隆景を押し出し。若隆景らしくなくあっさり負けた。

霧馬山が先に右四つ良い形で頭をつけ,逸ノ城の腰が重く攻め方が難しい状況であったが,逸ノ城がまわしを切ろうともがいて肩越しの上手を取ろうとすると,霧馬山が俊敏に左上手出し投げ。やっと霧馬山らしい相撲が出た。

御嶽海が不格好に左に変化,おそらく立ち遅れたのだろう。妙義龍がついていって押し合い,御嶽海が後ろに距離があると見て思い切ってひき,御嶽海のはたき込み。

明生が組もうとして攻め込んだが足が流れ,大栄翔の引き落とし。

隆の勝が押し込んで正代が土俵際ではたき込み,軍配隆の勝で物言い。スローで見ても正代の左足かかとが懸命に耐えていて微妙なところ。協議の結果,同体取り直し。二度目,今度も隆の勝が攻め込み,正代が何とかこらえて肩越しの左上手を取りに行ったが隆の勝が右下手,正代が上手投げで逆転を図ったが隆の勝が寄り切った。

貴景勝が一気の出足,電車道で宝富士を押し出し。

隠岐の海が差し勝って左差し,照ノ富士がまわしを求めて攻め,隠岐の海の懐が深く苦しんだものの左四つ,左の腕を返して寄り切った。

 

今日も面白い相撲がまずまず多かった。