大相撲秋場所十三日目

輝がもろ差しになって攻め込んだがかえって窮屈になり,栃ノ心も外四つになったがこちらも動けずに膠着,栃ノ心が無理やり振って崩して左上手投げ。

英乃海が先に左上手を取って捕まえると,さっと豊山を上手出し投げ。

剣翔手付き不十分で行司が一度止めた。二度目,碧山が強烈に突いて電車道,剣翔を押し出し。剣翔負け越し。

翔猿が中に入ってもろ差しとなったが,魁聖が外四つでこらえて右上手投げ。翔猿負け越し。

照強が右に変化して徳勝龍を小手投げ。

一山本が頭から当たって先に攻めたが効かず,思わず引いて呼び込んでしまい,志摩の海の押し出し。一山本は左足が痛めており,馬力不足が出ていない。

宇良が右四つで寄っていったが寄りきれず,右差しをはず押しに変え,さらに体勢を低く潜り気味の姿勢に変え,足取りもうかがって千代ノ皇を押し出し。宇良の動きが良かった。

千代翔馬が張り差し,琴恵光かまわず攻め込んで押し込み,千代翔馬が土俵際では炊き込んだが,軍配は琴恵光。物言いがついたが軍配通り。スロー映像で見ても千代翔馬のかかとが土俵を割るのがわずかに早かったように見えたので,軍配通りが妥当だろう。琴恵光は千代翔馬戦8戦全勝で,完全に合口が良い。

大栄翔が諸手突きから一方的に押し,千代大龍を押し出し。大栄翔勝ち越し。

 

若隆景が中に入って深いもろ差し,千代丸を寄り切り。

遠藤が立ち合いで当たってすぐに右に体を開き,霧馬山をはたき込み。

隆の勝が一度つっかけ。二度目,両者頭で当たって激しく押し合い,千代の国が引いてしまい,隆の勝の押し出し。

豊昇龍が押し込んで,右からの小手投げ・掛け投げは強引すぎてすっぽ抜けたが玉鷲は十分に崩れ,豊昇龍の突き出し。豊昇龍が珍しい取り口で勝った。

隠岐の海がもろ差しになろうとしたが,逸ノ城が右から強烈に極めて極め出し。

明生が低く構えて右からおっつけ,左を差せない宝富士が嫌がって引き,明生の押し出し。明生が今日もいい相撲を取った。

貴景勝が優勢に攻めて押し込んでいったが,妙義龍が土俵際ぎりぎりで左にかわしてすくい投げ。貴景勝が慎重に攻めすぎてかえって威力を欠いていた。それにしても妙義龍のかわし方がすごかった。

正代が当たり勝って浅い右四つで寄っていったが,阿武咲が下がりながら巻き替えてもろ差し,阿武咲が一転攻勢で寄り,阿武咲の寄り切り。意外な展開であった。阿武咲二桁。

御嶽海が立ち合い強く当たったが,照ノ富士が左下手で組み止め,少し時間がかかったが右上手もとって寄り切った。御嶽海は右上手をとられたところで露骨に力を抜いていた。

 

照ノ富士が2敗,遠藤・妙義龍・阿武咲が3敗。平幕3人が全員敗れ,照ノ富士が勝った場合に明日優勝が決まるが,可能性は低かろう。