大相撲五月場所十二日目

臥牙丸突進,若の里を押し出し。
佐田の海常幸龍互いに左差し,佐田の海巻き替えに行くとそこを常幸龍が寄り切った。常幸龍勝ち越し。
千代丸が攻めていったが荒鷲回りこんで裏につき,送り倒し。
栃乃若右差し左からおっつけて蒼国来を寄り切り。栃乃若はこの攻め方なら安定する。
照ノ富士が左から時天空を上手投げ。
貴ノ岩低い立ち会いでもろ差しも低すぎ,隠岐の海引いて首投げ。両者とも不調を示すような相撲。
妙義龍が旭秀鵬を押し出し,しかし両者気付かず続行し旭秀鵬押し返すが妙義龍土俵際で首投げ。妙義龍二回勝った感じ。
高安中に入ろうとしたが,豊真将物ともせず押して押し出し。
豊響が終始攻めて徳勝龍を押し出し。徳勝龍負け越し。
玉鷲はたいて呼び込み,北太樹が寄り切り。北太樹勝ち越し。
松鳳山押していこうとしたが勢崩れず,勢のはたき込み。地味ながら勢会心の相撲では。勢二桁,敢闘賞狙えるのでは。


大砂嵐立ち会い強烈なかち上げ,遠藤ぶっ倒れて一瞬で勝負が決まってしまった。これは大砂嵐を褒めるべきであろうが,長い相撲を期待していたであろう観客は残念だったかもしれぬ。大砂嵐勝ち越し。
旭天鵬もろ差しで舛ノ山の動きを封じ,旭天鵬が寄り切り。
魁聖千代大龍激しい押し合い,魁聖が右四つで捕えて寄り切った。
碧山が豊ノ島を押し出し。
嘉風はたいて呼び込み,安美錦の押し出し。嘉風負け越し。両小結負け越し。
宝富士左から差して千代鳳を捕えて寄り切り。宝富士12日目に初白星。
豪風左から変化したが失敗し,栃煌山が対応して突き出し。
日馬富士鋭くあたって左上手,出し投げで崩して琴奨菊を寄り切った。琴奨菊は残り白鵬鶴竜豪栄道に全勝しなければならない。無理ゲー。
白鵬稀勢の里,例によって立ち会いが二度も合わない。白鵬張り差しからもろ差し,稀勢の里をあっさり寄り切り。稀勢の里明らかに固かった。
豪栄道鶴竜をはたき込み……と思いきや,控えの白鵬から物言いがつき,確認の結果はたく際に豪栄道の手が鶴竜の髷に完全に入っており,協議。髷に手が掛かる前にすでに鶴竜の体がかなり崩れていたのでこれを取れば反則にはならないが,協議の結果は軍配差し違え,豪栄道反則負け。鶴竜がすごいところで星を拾った。横綱で反則勝ちは史上初とのこと。意外である。なお,反則負けは過去に朝青龍旭鷲山相手にやらかしている(2003年5月場所)。関取が物言いをつけたのは18年ぶりで,こちらもかなり珍しいこと。1996年の初場所で,貴闘力―土佐の海戦,物言いを付けたのは貴ノ浪。しかもこの場所の貴ノ浪は優勝している。ジンクスで言えば白鵬俄然有利か。