豪栄道休場。七日目の稀勢の里戦ですでに痛めていた左の肋骨を，昨日の栃ノ心戦で骨折していたらしい。それでも十日目から３−１で，トータルの星は７−７−１となる。十分に活躍したといえよう。これは来場所の番付に情状酌量の余地が欲しいところ。
双大竜，巻き落としという珍しい決まり手で寶智山に勝った。
隆の山右上手は早かったが左が激しい差し手争い，差し勝ったものの天鎧鵬も良い形で左四つ，天鎧鵬が身体の大きさで圧倒し，うっちゃろうとする隆の山を浴びせ倒した。天鎧鵬勝ち越し。十両２枚目なので，もう１つ欲しい。
北太樹右差し，宝富士これをたぐって倒そうとしたが北太樹そのまま体を寄せて押し出し。北太樹勝ち越し。
雅山が玉飛鳥をはたき込み。雅山勝ち越し。
嘉風よく押していったが栃乃若ひらりとかわすと嘉風土俵から飛び出した。
千代大龍左四つに組んで寄っていったが，臥牙丸土俵際で体を入れ替えて上手投げ。臥牙丸が器用なところを見せた。臥牙丸１０勝目。
豊響猛烈に押していったが時天空横に動いて組み止め左四つがっぷり，ここで一度まわし待ったがあり，行司が時天空のまわしを結び直す。再開後，次第に時天空が良い形を作り，最後は時天空が上手投げ。
組み付く若の里に対しうまく引っこ抜いた翔天狼，翔天狼押すと若の里いなし，両者別方向から土俵を飛び出しかけるという珍しい展開。両者残して向き直ると若の里がこんどこそ翔天狼を捕え，ようやく寄り切った。若の里勝ち越し。
阿覧変化したが舛ノ山残し，阿覧あわててはたくが呼び込んでしまい，舛ノ山の押し出し。舛ノ山も二桁。
勢右差しこじいれたが体勢悪くなり，前のめりになったところを高安が突き落とした。勢負け越し。高安は負け越しているものの８連敗からの６連勝。
魁聖右四つで組んで速攻，栃ノ心のうっちゃりを許さず寄り倒した。魁聖も１０勝目。しかし，腰がとても痛そうである。
大道が豪風を捕えて押し出し。大道も二桁。
玉鷲左に変化して若荒雄をはたき込み。玉鷲にしては珍しい変化なだけに若荒雄も思い切り食ってしまった。
旭天鵬が佐田の富士をはたき込み。これは旭天鵬らしい技。ようやく今場所初白星。
安美錦頭をつけて右上手，隠岐の海もがいたがそこで安美錦がうまい上手出し投げ。
豊真将が先んじて攻めて，妙義龍を押し倒し。妙義龍７−７，新小結勝ち越しをかけて千秋楽へ。ちなみに，妙義龍が勝ち越さないと三役全滅となる。
碧山猛烈に突いて豊ノ島を押し出し。碧山１−６から盛り返して７−７，勝ち越せば新三役当確だがどうなるか。
松鳳山と栃煌山二度立ち会い合わず，三度目松鳳山諸手突きも栃煌山捕え，しかしなおも松鳳山攻めて栃煌山を押し出した。松鳳山も良い位置で７−７，勝ち越せば新三役ありうる。
豪栄道休場で鶴竜不戦勝。鶴竜勝ち越し。これで大関陣２場所連続全員勝ち越し。
日馬富士立ち会い鋭くさっと左上手，こうなると琴欧洲どうにもならず，日馬富士横から押して琴欧洲を押し出し。
琴奨菊右四つで入ったが把瑠都の体勢を見て巻き替えてもろ差し，把瑠都肩越しの上手をとるが琴奨菊腰を振って切り，完全に潜って寄り切った。確かに琴奨菊のまわしが非常にきつかったが，ケガを誘発する緩いのよりは断然マシだ。
稀勢の里つっかけて不成立，白鵬やや不満気に押し返す。二度目もさらに稀勢の里つっかけ，白鵬かなり内心沸騰も，審判長の方向をむいて頭を下げたあたりはさすがに冷静。三度目，やっと成立したがやはり稀勢の里前のめりにつっこむ形，白鵬左に変化してはたきこんだ。これは稀勢の里の自業自得であろう。
明日は２９年ぶりの全勝対決。
