大相撲名古屋場所千秋楽

隆の山は10−5で今場所を終えた。新入幕は濃厚だろう。


大道右四つをうまくつくって玉飛鳥を寄り切り。
高見盛押し込んだが土俵際高安が身体をひねってかわしはたき込み。このあたりに高見盛の調子の悪さがうかがえる。
栃煌山もろ差しで北太樹を寄り切り。北太樹負け越し。今場所内容は良かったのだが。
臥牙丸今日は足が動いて木村山を押し出し。木村山負け越し。木村山は十両落ち濃厚。
両者勝ち越しと十両落ちをかけた負けられない戦い。時天空右前まわしいいところ,いつも通り足技で崩して栃乃洋を寄り切った。栃乃洋十両落ちの危機。
玉鷲と翔天狼押し合い,玉鷲が勝って押し出し。
若の里もろ差し,磋牙司にしては珍しく腋が甘く寄り切られた。
豪風左から強烈におっつけて栃乃若を押し出し。豪風勝ち越し。
宝富士と若荒雄押し合い,さすがに若荒雄が押し勝ってはたき込み。


雅山押していったが的が小さく当たらず,逆に豊ノ島が押し出した。
朝赤龍旭天鵬右四つがっぷり,旭天鵬巻き替えてもろ差しになったところを朝赤龍が外四つのまま寄り切った。
嘉風もろ差しからさっと引いて豊響を引き落とし。
魁聖栃ノ心右四つがっぷり。魁聖も怪力を発揮して抵抗したが,さすがに組むと栃ノ心のほうに分があり,左上手をうまく使って寄り切った。
安美錦押していくが呼びこんでしまい,すかさず豪栄道右上手をとって寄り切った。今場所,安美錦はこのパターンで負けることが多い。逆に豪栄道は勝昭が言う通り,今場所の立会いはひどかった。
鶴竜右差しでかなり深めの下手,左の上手で阿覧の右手を封じ,攻撃させないまま寄り切った。うまい相撲である。
琴奨菊豊真将互いに低く当たり,琴奨菊がまわしを取れないまま攻めつづけて寄り切った。どうせならまわしが欲しかったところである。
琴欧洲右差しでまわしの位置は良かったが,引きながら投げようとすると不用意に右足が土俵を割っていた。気づかずに隠岐の海を投げたが,軍配は当然隠岐の海隠岐の海は思わぬ星を拾った。
日馬富士張り差し失敗,稀勢の里まわしをとって寄り,土俵際日馬富士なんとかこらえて左上手投げで崩そうとしたが,これも稀勢の里がこらえた。日馬富士巻き替えてもろ差しで寄ろうとするも足がついていかず,稀勢の里右上手をひねって日馬富士を土俵にはわせた。好取組。日馬富士は全勝優勝ならず。稀勢の里は金星に等しい星。
両者右差し,上手が早かったのは把瑠都だが白鵬寄り,しかし体勢が悪く把瑠都が上手投げで崩すと土俵際で残り,把瑠都がもう一押しして寄り切った。実は左上手投げの時点ですでに白鵬土俵を割っており,決まり手は上手投げ。
千秋楽,横綱と優勝者の双方が崩れるという締まらない展開だが,内容がおもしろかったので十分である。