2023年大相撲春場所十三日目

逸ノ城が押し合いを制して崩し,武将山を左からの上手投げ。

水戸龍と隆の勝が頭四つ気味,水戸龍が右腕を隆の勝の首の後ろに回す珍しい形で膠着,この形はモンゴル相撲ならあるらしい。2分が経過して水戸龍が少しずつ前傾姿勢となり,隆の勝が嫌がって突き放して押していったが,そこで水戸龍が大きく引いてはたき込み。物言いがついたが軍配通り。

王鵬が右四つに組みに行ったが,東龍が左からいなして送り出し。王鵬は押しに行くべきだったが,組まされたか。

北青鵬が右四つで寄ろうとしたが,錦富士が引きながら巻きかえてもろ差し,土俵際で右からのすくい投げ。錦富士勝ち越し。

妙義龍が押し合いから低く構えて押し込もうとしたが,宝富士が右にかわして突き落とし。妙義龍負け越し。

金峰山が突き起こしてから右四つで捕らえ,平戸海を寄り切り。金峰山の完勝。

剣翔が変わり気味に立って左上手をとり,碧山を寄り切り。碧山負け越し。

大翔鵬が右四つで入りかけたが,宇良が左からおっつけてこらえ,内無双を切ると思わず大翔鵬が引いてそこからは押し合い,宇良が低く構えると大翔鵬の動きが止まってしまい,宇良がそのまま押し出した。

琴恵光が立ち合いに失敗,一山本が先に攻めて突き起こしたが,琴恵光が土俵際でこらえて右を差すと一山本が引いて呼び込み,琴恵光の寄り切り。琴恵光は一年ぶりの勝ち越しとのこと。

高安が当たり勝って左差し,一気の出足で千代翔馬を寄り切り。高安勝ち越し。

 

錦木が立ち合い当たり勝ち,そのまま輝を押し出し。輝負け越し。

御嶽海が立ち合い当たって押していこうとしたが,佐田の海がすぐに左にかわして突き落とし。御嶽海が脆かった。

両者立ち合いで左四つ,正代が引きながら巻き替えてもろ差しとなり,左の腕を返して崩し,竜電を寄り切り。正代は腕を返すと強い。正代勝ち越し。

両者強く当たって押し合い,琴勝峰が上手く引いて玉鷲を引き落とし。

立ち合い一度合わず。二度目は翔猿がつっかけ。三度目,阿炎が立ち合いで右かち上げ,これで翔猿が泳いでしまい,阿炎が裏について送り出し。阿炎が奇襲で完勝。阿炎勝ち越し。

大栄翔が押して攻め,明生がいなしていたが崩れず,大栄翔の押し出し。

若元春が立ち遅れ,北勝富士が当たり勝って押し込んだが,若元春が下がりながら左差し,右からおっつけて逆襲し,若元春の寄り切り。若元春10勝目。

霧馬山が一度つっかけ。二度目,両者低い立ち合い,一度離れてから霧馬山が右からいなすと遠藤が横を向き,霧馬山の送り出し。霧馬山も10勝目。

立ち合い両者左差し,豊昇龍がすぐに肩透かし,翠富士が崩れかけたが向き直ってもろ差しながら浅く,豊昇龍がこれを強烈に極めると,たまらず翠富士が引き抜いて巻き替え両者右四つ,豊昇龍が強引な右下手投げ。

琴ノ若が先に攻めて右下手で寄っていくと,若隆景が土俵際でほとんどうっちゃりのような左上手投げ,琴ノ若が合わせて右すくい投げで投げの打ち合い。軍配若隆景で物言いがつき,同体取り直し。同体判定は妥当だろう。二度目,今度は押し合いとなり若隆景が右からのおっつけで崩し,中に入って寄り切り。琴ノ若が4敗に後退。

 

2敗は大栄翔のみ,3敗に霧馬山,若元春,翠富士となった。関脇・小結7人のうち5人が9勝以上という状況で,来場所以降の大関取りが混戦になりそう。