2023年大相撲春場所十二日目

朝乃山が右四つになりかけたが,王鵬が一度突き放してからもろ差し,王鵬の寄り切り。王鵬が良い相撲をとった。

金峰山が左前まわしの良い位置を引き,右四つで水戸龍を寄り切り。金峰山が意外な相撲で勝った。金峰山勝ち越し。

宝富士が差し勝って左四つ,北青鵬を寄り切り。北青鵬はさすがに考え無しすぎた。

立ち合いで右四つがっぷりとなったが,東龍が剣翔の上手を切って寄り切った。

千代翔馬が差し勝って左差し,しかしそこを隆の勝が右からの小手投げ。

妙義龍と琴恵光が離れて取る展開,妙義龍が押し勝って押し出し。

輝と碧山が押し合い,碧山が強烈にはたいてはたき込み。

平戸海が立ち合いで左上手,大翔鵬は右下手で胸が合う形,この後膠着したようで映像がスキップされ,互いに右下手で上手の無い状態に変わり,平戸海が巻き替えてもろ差しをねらったが,そこを大翔鵬が寄り切った。大翔鵬勝ち越し。幕内での勝ち越しは4年ぶりとのこと。

一山本が諸手突き,武将山がかまわず前進したが,一山本がさっとかわして左からの上手投げ。武将山負け越し。

高安が右上手をとって引っ張り込む形の上手投げをうったが呼び込み,錦富士がついていって押し出し。高安は不用意な相撲をとった。

 

宇良が潜る立ち合い,琴勝峰が突き起こし,宇良がなおも中に入ろうとすると琴勝峰が右からの小手投げで振り回し,体勢を崩した宇良を琴勝峰が押し出そうとしたが,宇良が土俵際で生還,琴勝峰が一瞬気を抜いたため土俵中央に戻った。再び押し合いが始まり,宇良が右差しで琴勝峰がこれを抱えると,宇良が右を引っこ抜くと同時に琴勝峰の左をたぐった。琴勝峰がこれを引き抜き,両者向き直って宇良が左を差すと,琴勝峰が右からの小手投げ,これでやっと決着がついた。熱戦。宇良がしぶとかったが,ケガをしそうで怖い粘り方をする。

阿炎が右に変化して御嶽海を右上手投げ。御嶽海は三場所連続の負け越し。

両者頭で当たって竜電がもろ差し,しかし竜電の体勢が窮屈で佐田の海が外四つで締め付け,佐田の海の寄り切り。

錦木が組み止めて右四つ,逆の四つながらこれで玉鷲を寄り切り。

大栄翔が当たり勝ち,突き合いを制して北勝富士を突き出し。大栄翔が10勝目。

明生が差し勝って左四つ,しかし琴ノ若が機敏に巻き替えてもろ差し,琴ノ若の寄り切り。

両者頭で当たって遠藤が当たり勝ち,左差しで一気に攻め込んだが,若元春が土俵際で右にかわしながらたぐって網打ち。若元春の見事な逆転。物言いがついたが軍配通り。決まり手は小手投げがとられた。

正代が当たり勝って左差し,翔猿が引いてしまい正代の寄り切り。翔猿負け越し。

若隆景がさばいて先にもろ差し,翠富士が首投げ気味に左に逃げ込んで振りほどき,向き直った若隆景が攻め込んで土俵際まで追い詰めたが,若隆景が引いて呼び込み今度は翠富士が攻め込んだ。若隆景が翠富士の右腕をたぐって左にかわし,翠富士が向き直ると右からの喉輪で崩し,若隆景が左からの上手出し投げ。

霧馬山が差し勝って右四つ頭をつける体勢,豊昇龍が右下手一本でいかにも苦しく,下手投げで打開しようとしたがそこで霧馬山が寄っていく。豊昇龍が土俵際でこらえ,再度の右下手投げで土俵中央に戻すと胸が合い,霧馬山が左上手投げで崩しにかかると豊昇龍巻き替えてもろ差し,しかしかえって窮屈になり,霧馬山が両前まわしで締め付けながら寄り,とうとう豊昇龍の腰が浮いて霧馬山が左上手投げで投げ飛ばした。熱戦。

 

熱戦が多くてすばらしい一日だった。