殊勲賞は高安，敢闘賞は阿炎，技能賞は今日勝てばの条件で豊昇龍。豊昇龍に条件をつけたのと，王鵬に何もなかったのは理解できない。
碧山が一気の出足，隠岐の海を押し出し。
熱海富士が深い左上手，引いてしまったがなんとか回り込み，隆の勝を左上手投げ。隆の勝負け越し。
輝が押していったが，宝富士が右からいなして送り出し。
７－７対決。妙義龍が立ち合いでもろ差し，東龍を寄り切り。妙義龍勝ち越し。東龍負け越し。
遠藤が先に押していったが引いて呼び込み，千代翔馬が逆襲して押し出し。
７－７対決。琴恵光が中に入ってもろ差しとなり寄っていったが，錦木が右からの小手投げで振って崩し，左を巻き替えて左四つ，琴恵光が再度巻き替えてもろ差しになろうとしたが，そこを錦木が寄って寄り切った。錦木勝ち越し。琴恵光負け越し。
７－７対決。佐田の海が一気の出足で攻めていき，一山本が土俵際ではたいて，軍配一山本で物言い。協議の結果，軍配差し違えで佐田の海の押し出し。一山本は左膝を負傷し，車椅子で帰っていった。心配である。佐田の海勝ち越し。一山本負け越し。
若元春が左四つをうかがい，王鵬が必死に突き放して押して攻め続けたが，若元春が耐えていると，王鵬がじれて攻めが雑になり，若元春が土俵際でもろ差し，若元春がうっちゃり気味に左からのすくい投げ。これが豪快に決まった。若元春10勝目。両者10勝で終戦。
７－７対決。翠富士が低く押し込み，琴勝峰を押し出し。翠富士勝ち越し。琴勝峰負け越し。
照強が中に入って両前まわし，逸ノ城が肩越しの外四つとなり，つって寄っていき，左からの上手投げ。照強全敗。1991年名古屋の板井以来，31年ぶり５人目とのこと。
平戸海が前まわしをねらっていくと明生が引いてはたき，平戸海が追いすがったが押しきれず，明生がそこから押し返して逆襲，明生の押し出し。
竜電が左上手で頭をつけるいつもの姿勢，しかし琴ノ若が右下手で強烈に引き付けて竜電の上体を起こし，左も差してもろ差し，琴ノ若の寄り切り。
両者緊張で動きが重く，高安と阿炎が押し合い，引きも交えて両者決め手がないまま進行，高安が引いたところで阿炎が突き倒し。高安が３敗に交代し，決定戦の実施が確定した。
押し合いから阿武咲が押し勝ったが，土俵際で大栄翔が左にかわしてはたき込み，かなり際どいところで軍配大栄翔。物言いがつかなかったが，スロー映像で見ても同体取り直しが妥当で，進行のために物言いをつけなかった様子もあり，誤審とまでは言わないが嫌な感じである。
ややふわっとした立ち合い，翔猿が右差し，宇良がなおも潜ろうとしたが差されていては潜れず，宇良が引いて呼び込み，翔猿の押し出し。
玉鷲が猛烈に突いて攻めたが，栃ノ心が左下手をつかみかけ，玉鷲がこれを右からの小手投げで切り離し，さらに栃ノ心が前のめりになると右上手をとって玉鷲の上手投げ。熱戦。
錦富士が左四つ，御嶽海を寄り切り。御嶽海はうっちゃろうとしたが失敗した。御嶽海は６－９で終戦，小結に残るのも難しい情勢となった。
これより三役。霧馬山が一度つっかけ。二度目，豊昇龍がやや右にずれる立ち合いで右上手をとり，霧馬山も左下手，豊昇龍が左下手を取りに行くが霧馬山が懸命に切り，豊昇龍が右上手投げで逆に霧馬山の下手を切ると，豊昇龍が寄り切った。豊昇龍は11勝目で技能賞獲得。
北勝富士が一方的に押し込み，正代が回り込んで逃げ回ったが，北勝富士が追いきって押し出し。
貴景勝が小刻みに押し続け，若隆景が押し返しながら差そうとしたが差せず，若隆景が崩れてきたところで，貴景勝が大きく引いてはたき込み。貴景勝が勝ったため，巴戦が決定。巴戦は1994年春場所以来，28年ぶり。若隆景は今日負けたが，年間57勝で最多勝が確定している。
くじの結果，貴景勝が休みに。巴戦最初の一番，阿炎が左に変化し，高安をはたき込み。高安が阿炎の胸に当たって脳震盪を起こして倒れ伏し，しばらく立ち上がれなかった。非常に心配である。
貴景勝は変化を読んでいたか立ち遅れ，逆に阿炎はまっすぐ立って当たり勝ち，猛烈に突いて押し出し。阿炎が初優勝を決めた。これにより３場所連続で平幕優勝となり，史上初。
