2022年大相撲秋場所十一日目

平戸海が両前まわし,王鵬が極めてまわしを切って土俵中央に一度戻ったが,平戸海が再び食らいついて両前まわし,平戸海の寄り切り。平戸海がよくとった。

琴勝峰が一度つっかけ。二度目,琴勝峰が諸手突きから低く構えて突き続け,照強を潜らせずに突き出し。

一山本が諸手突きから突いていったが足が出ず,隆の勝がすぐに引いてはたき込み。

両者左四つで錦富士が先に右上手をとり,千代翔馬を寄り切り。

水戸龍が先に押したが,引いて呼び込み,琴恵光の押し出し。不用意な引きである。

竜電が浅い左上手で良い位置を引き,右差しは栃ノ心に極められたが,そのまま竜電が寄っていって寄り切り。

阿武咲が二度つっかけ。三度目,剣翔が左に変化して阿武咲をはたき込み。剣翔は二回の待ったで心境が変わったか。

碧山が突いていったが足が流れ,隠岐の海の突き落とし。碧山負け越し。

今日は千代大龍がまともに引き,遠藤が押し出し。千代大龍負け越し。

豊山が懸命に突いて突き放そうとしたが,宝富士が耐えて左差しをうかがいながらじりじりと前進し,宝富士の押し出し。

 

宝富士が左差しをうかがいながら押し,妙義龍が喉輪で突き放してから激しい押し合いを経て頭四つ,妙義龍がいなしてからさっともろ差しで中に入り,高安がもがいて抵抗,首投げにいったが,妙義龍があわせて右からのすくい投げ。熱戦。

北勝富士が押して左差しもうかがったが,玉鷲が猛烈に突き起こし,玉鷲の突き出し。北勝富士玉鷲相手ならまわしを取りに行くのは正解だったが,そのために立ち合いの当たりが弱まって本末転倒になった感もある。玉鷲10勝目。

両者低く当たって頭四つ,互いに頭突き,たぐりと技を尽くして激しく押し合い,宇良がやや嫌って突き起こそうとしたが翔猿崩れず,1分を過ぎ,翔猿が一度はたいて左からいなして中に入って深い右下手,宇良が左小手投げで打開せんとしたが,翔猿が合わせて右下手投げ,翔猿が投げ勝った。熱戦。翔猿勝ち越し。

明生が低く押して押し勝ち,霧馬山を押し出し。

琴ノ若が一方的に攻めて押し込み,逸ノ城が土俵際ではたいたが琴ノ若が残し,琴ノ若の押し出し。

翠富士が左に変化し,大栄翔を引き落とし。翠富士の変化が上手かった。これは食わないのが難しい。

若隆景が一度つっかけ。二度目,両者頭で当たって若隆景が当たり勝ち,豊昇龍を押し出し。若隆景勝ち越し。若隆景は7場所連続の勝ち越しとのこと。

錦木が一度つっかけ。二度目,貴景勝が強く当たって左からいなし,錦木を突き落とし。

御嶽海が左四つ気味の構えで押していったが,佐田の海がいなして左からの突き落とし。御嶽海負け越し。御嶽海は覇気が全く無かった。

若元春が左四つで一気に寄っていったが,正代が土俵際で踏みとどまって右からの突き落とし。

 

御嶽海はカド番で負け越したので,大関からの陥落となった。

1敗が玉鷲,2敗が北勝富士と錦富士,3敗が若隆景と翔猿と高安という優勝争いとなった。玉鷲の可能性がかなり高い。