大相撲七月場所千秋楽

三賞は殊勲賞が照ノ富士・御嶽海・大栄翔。技能賞は照ノ富士,敢闘賞は正代。

 

逸ノ城がはたいて呼び込み,松鳳山の押し出し。逸ノ城が敗れたことで,十両は10勝5敗で6人が並ぶ優勝決定戦。

 

空海が一気の出足で水戸龍を押し出し。明生が当たってすぐに左にかわし,千代ノ皇を突き落とし。豊昇龍が右四つで旭大星を寄り切り。結果,立浪部屋3人による巴戦。明生と豊昇龍が離れて取る展開から左四つ,明生が寄ろうとすると豊昇龍が右上手投げ,さらに内掛けをかけたところで明生が左すくい投げで応じ,投げの打ち合いを明生が制した。明生が当たってすぐにかわして天空海を左からの突き落とし。明生が連勝して十両優勝

 

佐田の海がもろ差し,錦木を寄り切り。佐田の海勝ち越し。

栃ノ心が押し込んでから引き,琴勝峰をはたき込み。栃ノ心10勝目。

魁聖が今日は突き放し,志摩の海を突き出し。

若隆景が一気の出足で石浦を押し出し。石浦は右足首を痛めているようで,全く相撲になっていなかった。

照強が立ち合いから足取りにいったがこれは読まれ,阻んだ琴恵光がはたき込み。

竜電が一方的に押して琴ノ若を押し出し。琴ノ若は再出場はやはり間違いだった。

琴奨菊立ち合い低すぎ,北勝富士がはたき込み。

千代大龍が碧山をはたき込み。

しこ名1文字対決。互いに右四つ,輝が寄っていったが,勢が右下手投げ。

 

両者左四つから霧馬山が右を絞って良い体勢,突然逆にひねって宝富士を右上手ひねり。左四つとなって宝富士に相撲を取らせなかったのはお見事。

阿武咲が千代丸を左下手投げ。

離れて取る展開,高安が隆の勝をはたき込み。

炎鵬が一度つっかけ。二度目,豊山が仕切り線から離れて立ち合い,離れて取る展開,炎鵬が横に動き回って撹乱し,足取りにいったが豊山が冷静に押し返し,豊山の押し出し。

7-7対決。遠藤が立ち合いでもろ差し,徳勝龍をそのまま寄り切り。この対戦は9戦して遠藤の9勝となった。完全に合口がある。徳勝龍負け越し,遠藤勝ち越し。

離れて取る展開から隠岐の海が左を差し,玉鷲が右からの小手投げで崩し,今度は上手をとって右上手投げ。勝った玉鷲だが,右小手投げで強引に隠岐の海の左差しを外した際に隠岐の海の左手首が体にめりこんでおり,勝ち名乗りの際に脇腹を押さえていた。肋骨を痛めたかもしれない。玉鷲10勝目。隠岐の海は9勝で終わり,小結・関脇全員10勝とはならなかった。

これより三役。大栄翔が一度つっかけ。二度目,大栄翔が当たってすぐに引き,妙義龍を左突き落とし。

照ノ富士が外四つながら前まわしの良い位置で御嶽海のもろ差しを封じ込め,そのまま寄り切った。照ノ富士が完勝で13勝目,本割で優勝を決めた。史上最大の逆転劇である。

朝乃山が浅い右四つながら慎重に寄り,まわしが切れたがそのまま正代を押し出した。朝乃山12勝で準優勝の成績,何とか面目を保った。

 

照ノ富士は30場所ぶりの優勝で,歴代2位の間隔の長さ(1位は1998年11月の琴錦の43場所ぶり)。元大関の平幕優勝は魁傑以来で約44年ぶり。優勝と優勝の間に十両以下に落ちた経験のある力士としては史上初。