大相撲九州場所十二日目

北太樹左四つに組んで後は寄るだけ,しかし常幸龍もがいて左下手投げを何度もうつとむしろ北太樹が崩れ,常幸龍が押し出した。北太樹がもろかった。
若荒雄が突き放し,若の里を押し出した。若の里ははたきに耐えたのは良かったが,押しには耐えれず。
玉鷲立会い鋭く,勢対抗できず玉鷲の押し出し。
嘉風低く当たって渡し込み,しかし自分の足もついていかず,芳東が残って決まり手突き落とし。
翔天狼左差しで一気の寄り切ろうとしたが足が流れ,土俵際千代の国右から下手投げで逆転。勝敗は明確だったが,両者どちらが勝ったか気づかず,翔天狼残ろうとするわ千代の国帰ろうとするわであべこべであった。
富士東突いて追い回すが,時天空逃げまわって足をかけ,富士東の足が流れると下手投げ気味に引き落とした。決まり手はとったり。
臥牙丸左で差して雅山を捕えて寄り切った。相手が雅山なら臥牙丸でも捕まえに行くようで。雅山負け越し。
千代大龍左肩に大きなテーピング。今日も立ち会いから突き起こしていったが,阿覧引くともろく,肩すかし気味に突き落としが決まった。怪我もあり千代大龍はずるずると後退しそうだが,むしろここまでよくがんばったと言うべきであろう。阿覧勝ち越し。
旭天鵬左上手もやや体勢悪く,豊ノ島も中には入ったが動けず首投げも不発,旭天鵬がやや無理に寄って寄り切った。
旭日松立ち会いもろ差しも浅く,豊響が速攻の右からの小手投げ。


大道必死にはたくが甘く,高安落ちずに押しこむと逆にはたき込んだ。調子悪いもの同士の相撲だったが,高安がやや上向きである。
豪風いなすも魁聖肩越しの右上手を掴んで捕え,徐々に形を作って寄り切った。
豊真将立ち会いで左上手,さっと体を開いて栃ノ心を上手出し投げ。
松鳳山張り差しから左差しで豪栄道も左差しで両者上手なし,互いに寄って投げてまわしを切って巻き替えての激しい攻防,松鳳山もろ差し豪栄道外四つに変化すると松鳳山回って引いて右からのすくい投げ気味に肩透かし。これは熱戦であった。
稀勢の里左差し右上手で寄るも舛ノ山寄り返し,一瞬場内をわかせたがスタミナ切れ,稀勢の里が再度寄り,左からおっつけて寄り倒した。決まり手は「割り出し」と珍しいもの。
安美錦立ち会いもろ差し,鶴竜を寄り切り。今日の鶴竜はダメダメ。
琴欧洲立ち会いやや変化して左上手,しかし右下手がとれず栃煌山潜ってもろ差し,琴欧洲もがいて外そうとしたが結局栃煌山が寄り切った。琴欧洲,苦手相手に昨日とは全く違う相撲。変化してまで負けるというのは……
白鵬右四つを取りに行き上手取れずもいい体勢,琴奨菊を引っ張りこんで下手捻り。白鵬6年連続の年間最多勝が確定。
日馬富士立ち会い突き放し,低く入ろうとすると妙義龍いなして崩し,日馬富士慌てて引いてから再度つっこむもまわし取れず,妙義龍寄られつつ右下手を入れて大きく投げると両者の体が飛んだが日馬富士のほうが先に落下した。軍配妙義龍で物言いがついたが,軍配通り。こうなると妙義龍負け越しもったいない。