大相撲名古屋場所十日目

佐田の富士諸手突きから突いていくが隆の山たぐってまわって抵抗し左差し,あわせて佐田の富士右上手。隆の山足をかけて右上手をとると佐田の富士も左下手でがっぷり,佐田の富士がなんとか寄り切ったが隆の山かかとで残り,佐田の富士勇み足。軍配佐田の富士だが物言いがついて隆の山の勝ち。しょっぱなから良い相撲を見た。
玉鷲押し上げて寶智山を押し出し。
宝富士左差しで栃乃若右上手,どちらも力がかけづらそうであったがここは体格差で栃乃若が有利,栃乃若の上手が返って上手投げ。なんだかんだで絶不調栃乃若が踏みとどまっている。
時天空今場所初の蹴手繰り。勢が犠牲者に。
嘉風回りこんで逃げていたが珍しく逃げ場所がなくなり潜って組み付くが左下手しかとれず,強引に投げると自ら崩れ若の里のはたきこみ。こういう日もある。
臥牙丸右上手で捕えて舛ノ山を寄り切り。思ったよりあっけない。舛ノ山がまだまだ。
千代大龍呼び込んでしまい,豊響の押し出し。
豊真将が低く当たって北太樹を押し出し。完全にカモに対する戦い方。
翔天狼喉輪,突き起こしていったが起こし切れず左上手をとりに行ったが逆に魁聖がもろ差しで捕え,寄り切った。魁聖が腰痛の身でよく耐えた。
阿覧右四つ,巻き替えてもろ差しとなると大道外四つで攻め込んだが,阿覧がだいぶ余裕をもってうっちゃった。
高安と玉飛鳥互いに左差し,高安巻き替えてもろ差しとなり寄り倒した。玉飛鳥負け越し。


押す雅山にいなす豪風雅山よく見て豪風を押し出した。
押す松鳳山,しかし碧山右差しで捕え左上手,最後は上手投げ。
隠岐の海潜って押したが足がついていかず若荒雄のはたき込み。あんなはたきを食うようでは,調子を随分と落としている。
妙義龍潜って攻め込み栃ノ心を押し出し。小結勝ち越しが見えてきた。
豊ノ島もろ差し,旭天鵬一度は外四つもまわしを切られて抱えたが,こらえきれず豊ノ島の押し出し。いつ旭天鵬は初日が出るのか。
豪栄道安美錦をはたき込み。安美錦負け越し。順調な下りエレベーターであるが,今場所は琴欧洲を倒すという役目を果たせなかったので尚更仕方がない。
稀勢の里右差し左上手万全,栃煌山を寄り切って圧勝。
琴欧洲左四つで把瑠都も左差したが右上手無く,琴欧洲内無双をしかけると把瑠都応じて巻き替え,しかしこれに失敗し琴欧洲左上手に変化して琴欧洲が上手出し投げ。把瑠都は立ち会いの差し手争いの時点で琴欧洲に負けており,このあたりの不器用さが琴欧洲に意外と勝ててない原因である。がっぷりになれば勝てるのに。これで把瑠都も3敗に後退。
琴奨菊の立ち会い当たりも良かったが日馬富士の左差しがとても鋭く,そのまま横につく動きをしつつ左から投げた。琴奨菊は右が甘いなという敗戦の弁だが,その通りである。短かったが見所はあった相撲。
白鵬今日から大関戦。白鵬張り差しから左上手,早くも万全かと思われたが鶴竜巻き替え,白鵬も巻き替え直し結局右四つ,上手が切れていたが鶴竜攻め込もうとする前に内無双を決めて倒した。内無双にいったあたりが,衰えが見えるとも相変わらず強いとも。