大相撲五月場所十一日目

朝赤龍と富士東がっぷり右四つのまま攻め手を欠き1分経過,最後は朝赤龍がなんとか下手投げ。朝赤龍は昨日も長い相撲であった。
大道思い切って攻め込んだが足がついていかず,皇風残して突き落とし。
魁聖が天鎧鵬を左上手から上手投げ。
時天空蹴手繰り失敗,佐田の富士が押し出し。
翔天狼諸手突きから一気に北太樹を押し出し。翔天狼勝ち越し。
栃ノ心最初は窮屈なもろ差しだったが次第に深くし,肘を張って宝富士の外四つを崩し寄り切った。宝富士3敗目。
旭天鵬張り差しもきかず,旭天鵬引くと呼びこんでしまい決まったかに見えたが,同時に押そうとした玉鷲も足が滑り,奇妙なはたき合いの結果,旭天鵬がギリギリ残った。玉鷲3敗目。旭天鵬勝ち越し。
碧山挟みつけて若の里を押し出し。碧山勝ち越し。これは来場所上位戦のところまで来るか。
松鳳山押し,土俵際隠岐の海差して逆襲すると今度は松鳳山ピンチとなったが,隠岐の海まわしの取れないまま強引に押すと松鳳山体を入れ替えると隠岐の海が崩れ,松鳳山の突き落とし。
嘉風が栃乃若を押し出し。


豪風雅山を速攻ではたき込み。
はたきたい若荒雄を,豊響が突ききって押し出し。
阿覧左上手早く臥牙丸を捕えて出し投げ。臥牙丸負け越し。序盤は調子良さそうではあったのだが。
妙義龍肩透かしで器用に安美錦を崩すと送り出し気味に押し出した。
豪栄道はたいて呼び込んでしまい,高安が押し出した。はたくタイミングが悪い。
豊ノ島もろ差しで栃煌山差し手争いに敗北,挟もうとするも豊ノ島さっと引いて肩透かし。栃煌山も3敗目で,2敗力士が消滅。
豊真将立ち会い左上手でやや有利な体勢も,把瑠都すぐに首投げで崩して自らも左上手,互いに差し手も入り右四つがっぷり。把瑠都次第に体勢を良くし最後は寄り切った。
琴奨菊今日は綺麗に左差しが入り,日馬富士をがぶり寄りで圧倒し寄り切り。琴奨菊今日はいい相撲。琴奨菊勝ち越し。

今日注目の一番。稀勢の里立ち会い成功左差しも鶴竜さっと巻き替えてもろ差し,鶴竜寄るも稀勢の里こらえて左から突き落とし,これが強烈で鶴竜一気に体が崩れ,鶴竜の右腕が落ちるのと稀勢の里の右足首が裏返るのがほぼ同時に落ち,若干鶴竜が不利に見えたが軍配鶴竜。物言いがついて同体取り直し。巻き替えの早さと左のおっつけの強さという互いの良さが出た一番で,取り直しとなればなんというドラマチックな展開であることか。しかし攻め手であっただけに鶴竜の体力消耗が激しく,取り直しの一番。今度は稀勢の里立ち会い突き放し,鶴竜が十分に崩れてから左差し右上手十分,鶴竜を寄り切った。この大一番に勝ったのは1敗の堅持よりも意義深い。鶴竜は善戦した。今場所の優勝は絶望的だが,少なくともこの1番に関しては十分に立ち会ったと言えよう。
白鵬,今日は調理法がわかってるという感じで,立ち会いこそやや失敗気味に左差しになったが巻き替えずもろ差し,落ち着いて長身琴欧洲の足を崩して切り返し。